2016年7月7日、本学創造理工学部総合機械工学科の滝沢研二准教授が、世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター(本社:米国ニューヨーク、日本オフィス:東京都千代田区)から「第4回リサーチフロントアワード」を受賞しました。
リサーチフロントアワードは、4年に一度、今後飛躍的な発展が期待される先端研究領域を特定するとともに、その領域で世界をリードする日本の研究機関所属の研究者を広く社会に紹介することを目的としています。受賞者の選出は論文の引用分析により行います。トムソン・ロイターが分類した22の学術分野において最も高い頻度で引用されている上位1%の論文(高被引用論文)のうち、後に発表された論文に一緒に引用(共引用)されている論文を分析します。
引用分析の要素となる「被引用数」はその研究の影響力を、「共引用」はその論文群がなんらかの研究領域を形作っている(もしくは形成しつつある)ことを意味します。つまり、論文情報をこれらの観点から分析することにより、強い影響力をもち科学の発展に先導的役割を果たしている、もしくは果たしつつある先端研究領域と、そのコアとなる研究者を特定することが可能になります。
滝沢准教授は、受賞に当たり、以下のようなコメントを述べています。
「リサーチフロンアワードに選出いただいたことを大変光栄に思います。日本は国際的にも、数値解析分野において多大な貢献があります。私はこうした諸先輩に憧れ、この研究分野に入りました。そんな私が、現在、日本の数値解析分野において貢献できていると言うことは大変嬉しいことです。」
今後も、飛躍的な発展が期待される先端研究領域にて、滝沢准教授の更なる飛躍が期待されます。
業績
代表的著書・論文
- Y. Bazilevs, K. Takizawa, and T.E. Tezduyar, “Computational Fluid–Structure Interaction: Methods and Applications”, Wiley (2013), 10.1002/9781118483565
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バズィレヴス ユリ(共著),滝沢 研二(共著),テズドゥヤー タイフン(共著),“流体-構造連成問題の数値解析”,津川 祐美子(共訳),滝沢 研二(共訳),森北出版(2015)
- K. Takizawa, and T.E. Tezduyar, “Multiscale Space–Time Fluid–Structure Interaction Techniques”, Computational Mechanics, 48 (2011) 247–267, 10.1007/s00466-011-0571-z
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K. Takizawa, and T.E. Tezduyar, “Computational Methods for Parachute Fluid–Structure Interactions”, Archives of Computational Methods in Engineering, 19(2012) 125–169, 10.1007/s11831-012-9070-4
- K. Takizawa, and T.E. Tezduyar, “Space–Time Fluid–Structure Interaction Methods”, Mathematical Models and Methods in Applied Sciences, 22 (2012) 1230001,10.1142/S0218202512300013
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K. Takizawa, “Computational Engineering Analysis with the New-Generation Space–Time Methods”, Computational Mechanics, 54 (2014) 193–211,10.1007/s00466-014-0999-z