本年3月に本学院を卒業し、現在早稲田大学法学部1年に在学中の中瀬遼人さんが本年度の司法試験に合格しました。司法試験の受験資格としては、主に法科大学院の課程を修了するか、本邦最難関の資格試験として「現代の科挙」とも呼ばれる予備試験の合格が必要です。中瀬さんは、本学院在学中の高校3年次(2024年度)予備試験に合格し、本年度の司法試験にも一回目の受験で合格を果たしました。
なお、今年の司法試験合格者の平均年齢は26.8歳、最低年齢は18歳(2025年12月末現在)と法務省より発表されています。司法試験合格者の平均年齢は過去10年26.6歳~28.9歳で推移しており、18歳での合格はきわめてまれな快挙といえます。
中瀬さんよりコメントが寄せられています。
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本庄高等学院2年次に法曹を志すと決め、その年の夏から本格的に受験勉強を始めました。目標が定まってからの2年間は、迷いなく司法試験の合格だけを見据えて机に向かい続ける日々でした。時には大変なこともありましたが、それでも「必ず合格したい」という思いが支えになっていたと思います。だからこそ、合格発表の瞬間は、それまで積み上げてきた努力が報われたという強い達成感と、長く続いた勉強中心の生活からようやく解放されたという安堵が、同時に一気に押し寄せてきました。これまでの歩みを振り返りながら、やっとスタートラインに立てたのだという実感も湧きました。まだ18歳ということもあり、将来の具体的な進路が固まっているわけではありませんが、これからは法曹としての枠にとらわれず、社会を動かすような存在になりたいという目標を胸に歩んでいきたいと考えています。本庄高等学院で法律家を目指す後輩の皆さんには、ぜひ「自分が法律家になりたい」という強い気持ちを大切にしてほしいです。道のりは決して平坦ではありませんが、その思いと、日々コツコツと努力を積み重ねる姿勢があれば、必ず乗り越えられます。心から応援しています。
中瀬遼人
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中瀬さんは本学院在学中、司法試験の勉強のかたわら法律学の理論研究にも熱心に取り組み、卒業論文「刑法における因果関係について」でも優れた成果を挙げました。
中瀬さんの今後の活躍を期待しています。

法務省前掲示板で行われた合格発表の様子(2025年11月12日)




