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次代のWASEDAの研究力の担い手

統合報告書 -Vision Report- 2024-2025 #研究

  • #Vision 150
  • #技術
  • #研究活動

Mon 06 Apr 26

統合報告書 -Vision Report- 2024-2025 #研究

  • #Vision 150
  • #技術
  • #研究活動

Mon 06 Apr 26

本記事は『統合報告書 -Vision Report 2024-2025-』に掲載された内容の抜粋です。

答えのない課題に
果敢に挑む研究教育活動

早稲田大学の学術研究や教育は、そのどれもが人類社会に貢献するためにあります。世の中にインパクトをもたらす先端的・独創的な研究から、全学共通の文理を超えた教育への取り組み、そして学生たちがキャンパス内外で重ねる日々の挑戦まで、早稲田大学ではさまざまな活動が展開されています。その中でも社会的インパクトの強い活動内容とその成果を報告します。

次代の中核研究者育成プログラム

2015年度より、文部科学省「研究大学強化促進事業」の支援を受けて開始した次代の中核研究者育成プログラムは、国際研究大学としての地位確立の担い手となる若手研究者を育成するための研究者支援制度です。次代の中核を担う若手・中堅研究者に対し、テーラーメイド的な研究支援および研究環境整備を集中的に実施することで、新たな研究分野の開拓やチーム型研究・国際共同研究を促進し、大学全体の国際研究プレゼンス向上につなげることを目的としています。

研究業績や研究内容はもとより、「チームをまとめる能力」、「他機関と連携する能力」、「研究を発展させ大型外部資金を獲得する能力」、「国際共同研究を実施する能力」、「研究成果を世界に発信する能力」等の各項目を踏まえた厳しい学内審査により、文字通り「早稲田の次代の中核となる研究者」を選定の上、これまで26名を支援し、世界最先端の素晴らしい研究成果を上げる研究者を多数輩出しています。

 2025年度支援対象者

大久保カーボンニュートラル電池プロジェクト
  • 第3の選択肢となる蓄電デバイスを開発

    第3の選択肢となる蓄電デバイスを開発

    理工学術院 教授 大久保 將史 2023年度~

    リチウムイオン電池の欠点を補完。安全・安価な水を使った早大発のアクア電池を開発し、カーボンニュートラル社会における電力供給を担います。

     

    新しい蓄電デバイスの研究開発

岩瀬切り折り紙プロジェクト
  • 切り紙構造が誘起する折り紙構造の研究

    切り紙構造が誘起する折り紙構造の研究

    理工学術院 教授 岩瀬 英治 2023年度~

    折り紙構造はさまざまな分野で利用されているなかで、切り紙構造が誘起する折り紙構造に着目。“Kiri-origami構造”と命名・探求し、高機能デバイスを開発し応用につなげます。

     

    伸び縮みしても壊れない電子デバイス

小林アジア政治コミュニケーションプロジェクト
  • アジア諸国の国際比較を通じて民主主義への脅威を分析

    アジア諸国の国際比較を通じて民主主義への脅威を分析

    政治経済学術院 教授 小林 哲郎 2025年度新規採択

    権威主義国家による影響工作、ポピュリズムや陰謀論の台頭、感情的な分断の深化、そしてそれらを加速させるソーシャルメディアの存在。
    世界的に民主主義の後退が進むなかで、アジアに特有の脅威の構造と、それに対抗するための政策的・社会的対応策を明らかにします。

研究内容紹介
―光の情報を極限まで引き出す有機無機ハイブリッド材料の創製―

理工学術院 准教授 石井あゆみ
2025年度新規採択

無限で不変なエネルギー源「光」の持つ情報を引き出す

太陽光をはじめとする「光」は、無限で不変のエネルギー源であるとともに、「波長」や「偏光」といった多様な情報を有しています。従来の無機半導体では、光の波長を自在に変換して利用したり、偏光の情報をとらえることはできません。そこで、次代の中核研究者育成プログラムの支援を受けて、無機材料にはない有機分子の特性、例えば高い光吸収能力、溶けやすさ、柔軟で多様な構造、を無機材料の優れた半導体特性と組み合わせた有機無機ハイブリッド材料の開発を進めています。太陽光をはじめとする「光」は、無限で不変のエネルギー源であるとともに、「波長」や「偏光」といった多様な情報を有しています。従来の無機半導体では、光の波長を自在に変換して利用したり、偏光の情報をとらえることはできません。そこで、次代の中核研究者育成プログラムの支援を受けて、無機材料にはない有機分子の特性、例えば高い光吸収能力、溶けやすさ、柔軟で多様な構造、を無機材料の優れた半導体特性と組み合わせた有機無機ハイブリッド材料の開発を進めています。

次世代太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池は、シリコンに匹敵する高い効率をもちながら、「塗って作れる太陽電池」として低コスト製造や多様な場所での利用が期待されています。一方で、現在開発が進んでいるペロブスカイト太陽電池は、太陽光の一部である近赤外光を利用できないという弱点があります。私たちがこの課題を解決するために開発しているのが、「色素増感型希土類ナノ粒子」です。この粒子は、微弱な近赤外光をペロブスカイトが吸収できる可視光に変換することができます。この仕組みを太陽電池と組み合わせれば、これまで使えなかった近赤外領域の光まで利用でき、再生可能エネルギー源として太陽から降り注ぐ光を惜しみなく使うことができるようになります。さらに、三次元構造をもつペロブスカイトを、有機分子の柔軟な構造で一次元の「ら
せん構造」へと変えることにも成功しました。この構造は、通常の半導体材料では難しい「円偏光」を検出する機能を持たせることができます。円偏光は、医療やセンシング技術などへの応用が期待される新しい光情報です。

人命救助や車の安全性向上にも役立つ可能性

シャコの目のように円偏光を検出できるようになれば、私たちが普段見ている世界とは異なる「新しい光の世界」が見えるようになるかもしれません。これらを応用すると、災害時の人命救助に役立つような肉眼ではとらえられない変化を感知できるカメラや、安全性を高めるための次世代の車載カメラとしての展開が期待できます。また、見える世界が広がれば、カメラやスマートフォンでこれまでにない映像を撮影できるようになり、今まで見えていなかった様々な情報が得られるかもしれません。新しい材料の開発を通じて、見えない光の情報を可視化し、「見える世界」をさらに広げていきたいと考えています。

早稲田大学では、学生も積極的かつ主体的に研究に参画しながら、大学全体が一丸となってプロジェクトを推進しています。学生が最先端の研究に触れる機会も多く、優れた学修・研究環境が整っています。また、私たちの研究室では、「明るく、楽しく、元気よく」といった前向きな姿勢と気概を持って研究に取り組む姿勢が非常に重要だと考えています。新しい物質開発や新しいデバイス開発を通して、一つでも多く研究から得た感動を学生と共有しながら、これまでにない新しい光の世界を切り拓き、世界を大きく変える研究と技術の創出を進めていきます。

研究者の育成・支援
―キャリアステージに応じた最適なプログラムの提供―

早稲田大学では、研究者の各キャリアステージに対して最適な支援策を実施することを目指し、戦略的に制度設計をしています。
近年では重点施策として以下の研究者育成・支援プログラムを企画・運営しています。

次代の中核研究者育成プログラム

国際研究大学としての地位確立の担い手となる中核研究者を育成することを目指し、研究の業績や内容を踏まえた厳しい審査により対象者を選定し、状況やニーズに応じた支援を行います。

PI飛躍プログラム

挑戦的・独創的な研究に果敢に取り組み、独自分野の開拓を目指すPIを支援対象とし、研究促進費の助成、研究ネットワーク拡大や大型外部資金獲得、産学連携、国際共同研究、アウトリーチなどの活動支援を通じて、研究者として世界に飛躍することを全学的に後押しします。

研究環境向上のための若手研究者(PD等)雇用支援事業※1

従来雇用関係を有していなかった特別研究員(PD・RPD・CPD)のうち雇用を希望する者を直接雇用することで、若手研究者への支援を拡充し、安心して研究に専念できる環境を整備します。

早稲田オープン・イノベーション・エコシステム
挑戦的研究プログラム(W-SPRING) ※2

経済的支援および、産業界で幅広く活躍するための素養を身に付けるためのキャリア開発・育成コンテンツの提供等を通じて、我が国の科学技術・イノベーションを担う優秀で志ある博士学生の多様なキャリアパスの確立を目指します。

早稲田次世代AIイノベーション・エコシステム
挑戦的研究プログラム(W-SPRING-AI) ※2

経済的支援および、次世代AI分野に関する高度な専門性と研究遂行能力を身に付ける機会の提供により、国家戦略分野に指定されている次世代AI分野を開拓・牽引する志と能力を持つ博士学生の育成を目指します。

※1: 2023年度に日本学術振興会の「研究環境向上のための若手研究者雇用支援事業」に申請し、本学は雇用制度導入機関として登録されました。
※2: 国立研究開発法人科学技術振興機構の支援を受けて実施しています。

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