社会人の誰もが気が付いている通り、人の“学び”は大学の4年間で終わるわけではありません。
学びは一生続きます。
だから、生涯を通じて学ぼうとする姿勢が必要になり、その姿勢を身に着けるためには、先ず「自分」が何者なのかを知るということがとても重要なカギになります。そして、自分探しだけしていても答えの出ることのないこの問題に不可欠なのが、「他者」という存在です。
この考えに基づき、社会連携教育の推進プロジェクトでは、他者と自分との リアルな関わり合いによって「他者とは何者か、自分とは何者なのか」を知る というポイントに焦点を当てて検討を進めました。ちなみに、これは既に誰か が考えたことをなぞったり覚えたりするというアプローチとは異なるものです。 具体的には、他者としての“社会”を教育に取り組む取掛りとして、その 「社会連携教育」について、2014年度の前半をかけて考え方を整理しました。
この結果、このプロジェクトで言う「社会連携教育」とは、キャンパスの外 で、社会(他者)との具体的な関わりを通じ、「実社会において生きること、 生きていくこと」に関する気付きを“引き出す”こと、としました。「教育(ed ucation)」の語源にある通り、“働きかけ、引き出す”ことです。更に、大学と いう教育機関において、学生一人ひとりがその気付きに応じて、何を、如何に 学ぶのかを考え直すきっかけになることをも期待しています。
また、「キャンパスの外」とは、リアルな現場で問題を体感することを意味し ますが、この考え方には「空間、時間、人間関係等」が含まれているため、“リ アルな現場感覚”が捨象されないことを前提として、それが再現される場所を 限定しない、としました。
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社会連携教育とは
キャンパスの外で、社会との具体的な関わりを通じ、学生自らが「実社会に おいて生きること、生きていくこと」に関する気付きを引き出すこと。
そして、その気付きに応じて、何を、如何に学ぶのかを考え直すきっかけを 作ること。
(補足説明)
・「キャンパスの外」という文言は、原則として、リアルな現場で問題を体感す
ることを意味する。
ただし、この概念には「空間、時間、人間関係等」が内包されているため、“リアルな現場感覚”が捨象されないことを前提として、それが再現される場所を限定しない。
・大学が企画・実施するプログラムであることを念頭に置き、「教育(education)」の語源にある通り、その行為の定義を「働きかけ、引き出すこと」とする。
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プロジェクトに携わった人々
副総長(学事統括)、理事(教務)、教務部長、教務部参与、教務部(ポータルオ フィス、社会連携推進室等)職員、研究推進部(産学官研究推進センター等)職 員、学生部(学生生活課、キャリアセンター、ICC等)職員、総長室(校友課 等)職員、各学術院職員、留学センター職員、ボランティアセンター職員、競技 スポーツセンター職員等
経緯
2014年5月~11月「社会連携教育の推進」プロジェクト会議(計4回)
2014年7月~8月 社会連携教育に関する文献調査
2014年9月14日 教務部合宿
2014年10月21日 教務担当常任理事定例会議
参考
- 中央教育審議会答申
H23.1.31「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育のあり方について」
H24.8.28「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」 - 教育再生実行委員会 第三次提言
H25.5.28「これからの大学教育の在り方について」
*次回は、「社会との関わりを通して生きることを問う 2」として、プロジェクト会議での検討内容、および「他者との関わり」に関するケーススタディをご紹介します。
◆核心戦略2「グローバルリーダー育成のための教育体系の再構築」
社会連携教育の推進PJ
http://www.waseda.jp/keiei/vision150/core/02.html
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