Research Theme 研究テーマ
「朝鮮半島に関する地域研究の新しい方法論の模索」ならびに 「日韓におけるパブリックディプロマシーの協力と競合をめぐる実証研究」
Research Director 所長
Member メンバー
- 李 奉奎 国際学術院国際教養学部講師(任期付)
- 金 敬黙 文学学術院文化構想学部教授
- 小山 淑子 社会科学総合学術院社会科学部准教授
- 篠原 初枝 国際学術院大学院アジア太平洋研究科教授
- 朴 相俊 国際学術院国際教養学部教授
- 君島 和彦 東京学芸大学名誉教授
- 金 ゼンマ 明治大学国際日本学部教授
- 金 牡蘭 武蔵大学人文学部非常勤講師
- 南 燕 Peking University, School of Foreign Languages
- 朴 正鎮 津田塾大学学芸学部国際関係学科教授
- 春木 育美 聖学院大学政治経済学部教授
- 黃 春花 Hankyoreh Media, Social Affairs Desk(社会部)
- 福島 みのり 名古屋外国語大学現代国際学部准教授
- 松谷 基和 東北学院大学教養学部准教授
研究キーワード
研究概要
韓国学研究所は新しい地域研究のあり方を模索することを設立趣旨にしつつ日本における朝鮮半島研究および教育に寄与する形で研究・教育・社会貢献活動に取り組んできた。2018年度からの5年間(2023年9月まで)は、第2期の中期計画として日本、韓国、そして諸外国の学術研究機関や公的機関との協働に積極的に取り組んできた。
なかでも第一に、韓国統一研究院や韓国信韓大学・脱分断境界研究院などの研究・教育機関との合同セミナーやフォーラムを開催し、朝鮮半島の南北関係に関する研究に取り組んできた。去る5年間は、「朝鮮半島の平和プロセス」という枠組みのなかで朝鮮半島の核開発問題や米朝関係が大きく動く可能性があった。実際には、政治・外交的な情勢が急激に変化する中で、異なる文脈の安全保障政策が日米韓の間で取り組まれ、また米中関係、米朝関係、南北朝鮮関係、日朝関係、日韓関係など地域をとりまく変動が起きている。このような変化に関する研究活動が今まで以上に重視されるようになってきた。学術研究と政策研究のみならず、教育プログラムや社会発信においてもこれらの活動が継続して取り組まれる予定である。
もう一つには、韓国国際交流財団、ソウル大学日本研究所との協働企画として、「日韓市民100人未来対話」が2017年から毎年日韓で交互に開催されてきた。その企画において早稲田大学韓国学研究所は日本側の事務局として重要な役割を果たしてきた。2020年、2021年はコロナ禍のためオンライン開催となったが、2022年11月には3年ぶりに静岡県で開催された。2023年度にも開催の予定で検討されている。
さらに、2018年度から韓国国際交流財団と韓国学研究所の共同事業として「日韓未来ビジョン協力事業」が取り組まれている。韓国国際交流財団による寄付事業という形式をとりつつ、研究活動ならびに社会貢献活動に積極的に取り組んできた。この事業は2023年度以降も継続する形で現在、早稲田大学本部の最終承認待ちの段階である。
過去5年間の研究所の活動で特記すべき点は、より国際的な発信や交流に取り組むために欧米や東南アジア、オーセアニア地域の研究機関との協働にも取り組んできた。なかでも朝鮮半島平和プロセス関連の研究テーマではアイルランドのTrinity College DublinやオランダのLeiden Universityでの国際学術会議やフィールドワークなどにも参加し共同研究の取り組みや成果発信に努めてきた。
2023年度10月以降においては、既存の活動を継続させながらも、日韓関係の信頼修復や未来志向の関係構築を視野に入れたパブリックディプロマシー活動に力を入れることが構想されている。