研究キーワード
生体情報・計測、成長・加齢、健康増進、スポーツパフォーマンス、ロボット、ツール、運動能力
研究概要
人間の潜在的な身体能力を開発する科学を構築するとともに、そのための具体的な方法論の提案を目指し、研究メンバーが最先端の科学・工学技術の融合を実践する。スポーツ選手の競技力向上や子どもの健全発育、中高齢者の健康増進に向けた研究と、成果の一般人への応用を通した新たな価値観と方法論の創出を目指す。この目的を達成するために、1 よい動作の体感・実践、2 身体能力の徹底解析とタレント発掘、3 最適コンディショニング法の提案、4 身体能力向上モダリティの開発、という4つのコアテーマを中心に研究を展開している。これらを、スポーツ科学に関する深い造詣と最先端の理工学的方法、そしてメディカルサポートの経験の蓄積を融合させることで達成する。学内外の参画メンバーがコンソーシアムを形成し、スポーツ科学、理工学、医・歯学、素材・機器開発等のエキスパートが集い、学内外の先端施設を活用しながら、目的達成型の機能拠点を構築する。エネルギーあふれる新進気鋭の若手研究者を多領域から積極的に登用するとともに、研究機関・民間企業の協力も仰ぎ、日本の底力でトップレベルの競技力のさらなる向上やジュニア選手の養成につながる挑戦型研究を行っている。これまでに、日本人アスリートの体力の標準値算出の試みや、国内トップレベルの女子ショートトラック選手自身による競技力向上研究、パラアスリートの用具サポートプロジェクト、自転車競技の新規トレーニング法の開発などを実施し、スポーツパフォーマンスの把握や改善のためのシステムの構築に向けて研究を進めている。メガスポーツイベントにおける日本選手のメダル数増加という目標に挑戦し、「科学でメダルを獲る」日本を世界に向けてアピールすると同時に、ジュニア選手の発掘・育成や一般人の健康増進に関する新たなスポーツ研究パラダイムを構築しながら、分野間の連携と異分野からのアプローチの相乗効果を拡大・深化させ、従来の学問領域を超えた新領域「身体能力開発学」を開拓する。2022年度より、日本科学未来館研究エリアにおける共同研究の推進や科学コミュニケーション活動を開始した。