School of Social Sciences早稲田大学 社会科学部

その他

【社会科学部報No.55掲載】なりたい自分に、なる。

【社会科学部報No.55掲載】なりたい自分に、なる。

2011年卒 風祭 雄太さん

activity22_1

Profile
風祭 雄太(かざまつり ゆうた)

会計の専門家である、公認会計士(こうにんかいけいし)。監査、財務、経理、税務など、業務内容は多岐にわたります。また最近では、会計についての助言・立案や、経営戦略の提案など、コンサルティング業務も重要になってきています。 国家資格として、司法試験等と並んで難関と言われる公認会計士試験に、今年も合格者が出ました。早速、どんな学生生活を送られたのかインタビュー。 なお、このインタビューは、公認会計士になるための「必勝法」を聞き出したわけではありませんので、悪しからず・・・

Q. まずは、入学前のお話から。大学受験の時のお話を聞かせてください。
A. 高校3年の夏までは部活動の野球に打ち込んでいて、ほとんど受験勉強に手をつけていない状態でした。部を引退後に、予備校と通信教育を利用して、短期集中で頑張ったんです。「漢文」が苦手だったので、傾向として、あまり出題されていない学部を狙い打ったりして(苦笑)。とはいえ、ぼんやりとでも、公認会計士を目指すことは決めていたので、商学部か社会科学部に行きたいと考えていました。結果的には、狙い通りに合格を果たしたことになりますかね。

Q. 早稲田大学は第一志望だったのですか?
A. いくつかの私立大学を受験しましたが、その中では、志望順位は高かったですね。とにかく色々な人に出会う機会がある大学に行きたかったですし。野球が好きなので、六大学野球の早慶戦に憧れていました。資格を目指すという意味でも、真剣な人が多いのと、公認会計士合格者数が多いという実績も大きいですね。

Q. 社会科学部を選んだのはなぜですか?
A. たとえば、公認会計士を目指すにしても、商学部にいると、それ一辺倒になってしまうような気がして。興味や関心のおもむくままに、まんべんなく学べることを知っていたので、そちらを重視したいと考えて選びました。実際に、卒業単位に多く算入できると聞いていたので、オープン科目※1をたくさん履修しました。お気に入りの科目もいっぱいできました。

Q. 入学してから、公認会計士になるための「勉強漬け」になったわけでもないのですか?
A. 最初から「勉強漬け」ではなかったですね。「学生生活」というのを捨てたくはなかったので、3年の夏までは、「山小屋研究会」という登山サークルやアルバイトに精を出していました。登山は、油断したり手を抜いたりすると、命に関わる事故につながりかねない活動なので、真剣に取り組んだものです。一方で、サークルとして100kmハイク※2に参加したり、大学スポーツを観戦したりして愉しみました。野球の早慶戦とラグビーの早明戦は、観られる限りすべて観ましたよ!言うなれば、一人の「熱い早大生」として、過ごしていたわけです(笑)授業では、公認会計士の試験科目である「会社法」以外の法律を勉強したり、先述のオープン科目を利用して、スポーツや環境の勉強をしたりも。 もちろん、「簿記」とか、おさえるべきところはおさえていましたが、公認会計士を目指すにあたっては、独学では効率が悪すぎるので、大学2年の春以降に、専門学校へ通い始めました。大学で奨学金を受けられたので、受講料に充てて有効活用できました。いわゆる「勉強漬け」になったのは3年の夏から4年の夏まででした。絶対受かるんだ!と心に決めていたので、「浪人」してでも目指す気持ちではいました。

Q. 公認会計士試験を目指すため以外で、社会科学部が役に立ったことはありますか?
A. 人間の幅を広げるという意味で、早稲田は、社会科学部は最高の環境だったですね。入学したなら、ゼミナールには所属して欲しいです。私には、葛山先生と出会えたことが大きかったですね。勉強に対して厳しい先生ですが、アドバイスも的確で、尊敬しています。いっぱいごちそうになりましたし(笑)

Q. そこは声を大にして言っておいた方が(笑)卒業後にも、「師弟関係」がつながりそうですね。
A. 逆に、学部に求めるとしたら、資格試験や語学をがんばろうという学生のために、授業とは別に、それらを支援するカリキュラムみたいなのを用意してもらいたいですね。大学生は自ら進んで勉強するべきかもしれないし、用意されているものに甘えるのがいいとは思わないまでも、もしあれば、もっと魅力的な学部になるのではないでしょうか。まぁ、そういうものがないのが、自由度の高さを生み出しているのかもしれませんが。

Q. 将来に対するビジョンがあれば教えてください。
A. 人に「ありがとう」と言われる仕事がしたいですね。税金に強い公認会計士になりたいと考えています。税金は、クライアントのお金に直接関わることですし。特に、M&A※3の税金と会計に強い公認会計士になっていきたいです。これといって目標とする人がいるわけではありませんが、大きなお金が動くことのやりがいがあるし、経営者に「ありがとう」と言われる仕事だと思っていますので。独立をするつもりはないのですが、色々な場面で活躍していきたいです。

Q. それでは最後に、新入生・在学生へ向けて、一言いただけますか?
A. 「なりたい自分になる」ための、目標を持つことが大事です。見定めることは難しいかもしれませんが、大学で過ごす4年間が違ってくるはずです。 早稲田という素晴らしい環境に身を置いたなら、たくさんの人に出会って刺激を受けて欲しいです。 これら2つにつながってきますが、どんな場面でも、時間を有効活用することも付け加えたいですね。

お忙しいところ、ありがとうございました。

※1 学部・学年や専攻分野を問わず、全学部生が履修できる、全学共通科目の総称。
※2 埼玉県本庄市から早稲田大学までの100キロ超の道のりを2日間かけて踏破するという、早大生主催のイベント。
※3 企業の合併や買収の総称。

風祭さんの一つ一つの言葉に、意志や意図といったものを強く感じました。ありがちな、「試験のための勉強」をしてこられたわけではないところに、実はヒントが隠されているような気もします。あなたも、目標を見定めるところからスタートしてみませんか?

(聞き手・構成 大山雄一郎)
掲載:社会科学部報No.55

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/fsss/sss/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる