【社会科学部報 No.44掲載】公認会計士試験合格者から
2003年度卒業 川久保 浩幸
昨年、僕は公認会計士試験に合格することができました。
ここではありがちな専門学校の合格体験記のような試験に合格するためのテクニックではなく、会計士を目指した理由や、合格をめざした大学生活などについて述べたいと思います。
話は4年前、大学1年のときにさかのぼります。僕は大学に入ったばかりの時は、サークルにも入らず、バイトばかりしていました。
そんな僕ですが、簿記を勉強していたカノジョに影響されて簿記に興味をもち始め、少しですが(週1時間という超スローペース)勉強し始めました。しかし週1時間では3級合格すらままならず、大学1年の10月のある日僕は気合を入れて3級ぐらいは受かろうと某専門学校の門を叩いてしまいました。その時簿記を習うために行ったのに、なぜか公認会計士講座の説明を受けてしまい、自由業で休みが多いと書いてある公認会計士のパンフレットに影響を受けて公認会計士になる気になっていました。
やる気になった理由としては、一度しか無い大学生活になにかやりとげたいと思ったからです。
しかし会計士試験の勉強を始めたばかりのころは、会計士試験のことについてはよく知りませんでした。専門学校の授業も大して厳しくないため、授業についていけるだけの最低限の勉強しかしておらず、せいぜい1日2,3時間程度でした。ところが、大学2年の4月ごろから徐々に科目数が増え始め、それにつれて最低限の勉強の時間数も増えていき、夏ごろからは1日8時間以上勉強しないとついていけないほどになっていました。もちろん授業や答案練習も別にあります。相当な気合いが入ってないと乗り越えられない量だと思います。はじめは勉強するだけでつらかったですが、いままで何もやってこなかっただけに自分には会計士になるしか道がないと考えたことで自分を追い込むことによって、自分も相当気合いを入れて勉強していました。
しかし、その勉強を大学3年の7月まで続けたにもかかわらず、1回目の試験には合格することができませんでした。僕自身も模試の結果などから、運がよければ受かる程度の実力かなぐらいに思っていたので、落ちたショックより来年こそ受からないといけないと思ってすぐに勉強に取り掛かりました。
ただ、1回目の受験の時に結構勉強していたため、2回目の時はそこまで勉強する必要はないと考え、大学4年の夏までは朝の8時ごろから夕方の6時ごろまでだけ受験のための勉強をしていました。そのため、2回目の受験の時はそれほどきつくなかったように思います。
受験勉強していて観たいテレビも観られず、友達からの飲み会の誘いも断るなど辛いこともありましたけれど、合格すればいい思い出だと思います。自分も偉そうなことはいえませんが、大学生活は何らかの形で充実させるべきだと思います。大学は思い出作りの場とよくいわれますが本当にその通りだと思いました。この体験記を最後まで読んで下さった方、特に公認会計士を目指している方、気合いを入れてがんばってください。
掲載:社会科学部報No.44 2004年春号
Profile
川久保 浩幸 (かわくぼ ひろゆき)
1981年生まれ、早稲田大学系属早稲田実業学校出身。
平成15年度公認会計士第2次試験合格者