ナノ多孔質圧電触媒の開発

ナノ多孔質圧電触媒の開発
Posted
2023年10月2日(月)
  • 研究番号:23P52
  • 研究分野:interdisciplinary
  • 研究種別:プロジェクト研究
  • 研究期間:2023年10月〜2026年03月

代表研究者

下嶋 敦 教授
SHIMOJIMA Atsushi Professor

先進理工学部 応用化学科
Department of Applied Chemistry

URL:https://shimojima-lab.com/member/

研究概要

本研究提案では未利用エネルギーとして放出されている力学的エネルギーの活用に着目し、圧電現象で生じる分極電荷を化学反応に用いる圧電触媒にナノ細孔構造を導入することで、kPa~MPaオーダーの微小な圧力で分極を誘起しレドックス触媒作用を発現する圧電触媒の創出と設計指針の確立を目指す。圧電触媒は固相反応が可能であり、圧力を駆動力に用いた従来にはないユニークな物質合成技術として近年注目が高まっている。持続可能な社会の実現には未利用エネルギーを用いた効率的な物質変換プロセスの開発が重要であるが、現在は反応の駆動力として外部電源の必要な装置を用いて、電気エネルギーを力学的エネルギーに変換することでGPaオーダーの大きい圧力を印加する必要がある。環境中で自然発生するような小さい圧力を駆動力に活用できれば圧電触媒の利用に向けた大きな発展が期待できる。本研究提案ではありふれた圧電物質に対して精緻なナノ細孔構造を導入する技術を確立することで、細孔構造と圧電触媒活性の相関関係を明らかにする。

年次報告