- 研究番号:19P03
- 研究分野:environment
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2019年04月〜2022年03月
代表研究者

近藤 二郎 教授
KONDO Jiro Professor
文学学術院 文学部
School of Humanities and Social Sciences
URL:http://www.waseda.jp/bun-arc/?page_id=63
研究概要
本研究は、前4千年紀の先王朝時代から古代末期までの古代エジプト各地の都市の景観とその構造について、考古学、文献史学、建築史学、衛星画像解析などの分野から学際的に研究し、その発生と変容について通時的・共時的に解明することを目的とする。特に以下の研究項目に焦点を当てる。(1)都市景観とネットワーク:都市の諸要素や都市の活動を記した文書史料を収集し、衛星画像解析やフィールドワークから得られる考古地理データと照合し、各地域・時代の都市の景観を復元する。(2)王権・神殿・墓地と都市の構造:中心的都市の神殿、王宮、墓地の形成と発展について考古資料と文書史料により研究する。(3)政治・行政と社会構造:王碑文・行政文書・経済文書等の文書史料と考古資料から、領域国家の支配秩序の形成に際して、中心都市および地方都市が果たした役割を研究する。(4)都市計画・都市建築の研究:建築史学の視点から古代エジプトにおける都市計画・都市建築の詳細な分析を行い、その成果を通時的な都市の形成と発展を含めて都市景観の復元に反映させる。(5)現地フィード・ワークによる都市景観と構造の調査研究:日本隊が発掘調査を実施している諸遺跡(コーム・アル=ディバーゥ遺跡、サッカラ遺跡、ダハシュール遺跡、テーベ遺跡等)の調査において都市景観と構造を考古学的に考察し、エジプトにおける都市景観と機能の諸相を実証的に明らかにする。