- 研究番号:14P17
- 研究分野:science
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2014年04月〜2017年03月
代表研究者

鳥居 祥二 教授
TORII Shoji Professor
先進理工学部 物理学科
Department of Physics
URL:http://www.crlab.wise.sci.waseda.ac.jp
研究概要
本研究の目的は、優れた日本のものづくり技術と早稲田大学における宇宙システム技術の融合により、次世代の宇宙システム技術の研究・開発を行うことである。具体的には以下の項目について、最先端の要素技術の開発を実施し、「次世代宇宙システム技術研究組合」や文科省等の行政機関と連携して、技術実証をおこなうととともに、製品化を前提とした研究から開発まで一貫した体制の構築を目指す。
1)革新的要素技術の研究開発と製品化
2)民生最先端技術の宇宙部品への適用
3)既存の宇宙技術のさらなる小型・軽量化、低コスト化、省電力化
4)国際市場で競争力をもつ超小型衛星の技術実証
5)衛星データ解析の汎用サポートシステム開発
理工学術院総合研究所(理工学研究所)のメンバーを中心とした早稲田大学側と「次世代宇宙システム技術研究組合」(経産省認可)との共同研究を中心に、広く学内外の研究者・技術者の参加により、具体的に小惑星探査をターゲットとして、研究目的を達成する。
本研究においては、先進的宇宙観測装置開発や超小型衛星開発に十分な経験と実績を持つ早大の研究者が結集して、「最先端研究開発支援プログラム」(文科省)に採択された東京大学中須賀教授らが進める「次世代宇宙システム研究開発組合」との共同研究を行ってきた。これにより、これまでJAXAや大メーカに依存していた、宇宙システムの研究開発を最先端要素技術開発と民生品・既存技術の活用をうまく融合して、宇宙システムの小型・軽量・低消費電力化を図り、低コスト化により超小型衛星の利用を国内外に飛躍的に拡大することを目指している。これまでの、「ほどよし衛星」の試験・組み上げ(インテグレーション)や、国際宇宙ステーション「きぼう」からの超小型衛星射出装置の制作・試験、およびCALETのコンポネント試験などにおいて成果をあげており、ここで培われた技術によりますます高機能化する宇宙科学ミッションへの応用的展開も可能になる。
今後は、さらに「次世代宇宙開発・利用リーダの実践型国際的な教育プログラム」(文科省宇宙科学技術推進委託費)とも連携して、本学の院生(留学生を含む)が実践的に開発に参加することにより、宇宙分野における技術者の養成を実施する。