- 研究番号:18P07
- 研究分野:technology
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2018年04月〜2021年03月
代表研究者

菅野 重樹 教授
SUGANO Shigeki Professor
創造理工学部 総合機械工学科
Department of Modern Mechanical Engineering
URL:http://www.sugano.mech.waseda.ac.jp/jp/
研究概要
本研究は、接近〜接触の極近距離において複数の人間とロボットが協調的な心理的・物理的インタラクションを安全・安心・円滑に達成するための、協調技術を開発する。ロボットが人間に接触を含む働きかけを能動的に与えることで、人間−ロボットの2個体からなる協調動作を実現した「これまでのプロジェクト研究成果」を踏まえ、個々人対応のための接近・接触時の心理反応モデル、複数個体環境への対応のための行動予測モデルを新たに設計し、ばらつきの大きい個々人の特性やその集まりにおける相互作用(これを相互誘導と呼ぶ)を、深層学習をはじめとする機械学習により最適化するところが本研究の特色である。本研究によって、現実に近い環境での人間協調技術の設計論の確立が期待される。また、個別技術のみならず統合的・社会的実証を重視しており、申請者らの有する独自ロボットと新しく構築するロボットの力覚情報や人の生体情報等を同期計測できる統合モニタリングルームを活用することで、ロボットの機構と知能と有機的に融合できる内容としている。研究初期に、人間とロボットが混在して活動空間を共有する環境について、それらの動きを特徴付けるパラメータの抽出を行う。研究中期に、抽出した要件を満たす環境下で開発各要素技術を統合したロボットを運用する統合実証実験をおこない、各要素技術の研究開発にフィードバックする。研究後期では、オフィス等での人間共存環境等に適用して実証実験を行う。安全や法に対する適正度を評価し、人間共存ロボットのシステム設計論を確立する。さらに、長期的インタラクションを通じた、主に心理的側面に着目した「受容性」に関する検証を行うことも特徴である。