- 研究番号:16P05
- 研究分野:science
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2016年04月〜2019年03月
代表研究者

片岡 淳 教授
KATAOKA Jun Professor
先進理工学部 応用物理学科
Department of Applied Physics
研究概要
近年、プロジェクションマッピングやステレオビジョン、プリンタに至るまで、3 次元画像処理が大きな注目を集めている。一方で、医療イメージングは未だレントゲン写真に代表される2次元静止画が主体であり、3D-CT(3 次元断層撮影)といえども基本は 2次元スライス画像の積み上げである。環境計測に目を向けると、福島原発事故で多くの放射線核種が放出され、ガンマ線カメラの有用性が立証された。しかしながら、ここで得られる画像も 2次元投影であり、放射線源までの奥行き(距離)情報は不定である。もし放射線の多色(カラー)イメージを高解像度・3 次元 (3D)でリアルタイムに取得できれば、被写体の立体構造や材質、現象のダイナミクスに至るまで、得られる情報量は飛躍的に向上する。本研究ではこれまで独自に開発したガンマ線可視化技術を応用・発展し、世界に先駆けた 3つの革新技術を創生する。すなわち A) 低被ばく・多色X線CTを主軸とした超解像度X 線・ガンマ線イメージング技術 B) 医療用リアルタイム3D コンプトンカメラの開発 C) 原発廃炉等、高線量下におけるヘッド装着型やドローン搭載可能な超小型ガンマ線カメラの開発を目指す。システム全体を純国産ベースで開発し、放射線・医療分野の活性化と産業界への迅速なフィードバックを目標とする。