Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

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【開催報告】2025年3月5日「スマート製造とフィールド情報ユーザセミナ2025」について

産業用オープンネットワークラボは,産業用オープンネットワーク技術団体と共同して、フィールド情報通信に関する技術の教育・研究活動を継続してきた。産業用のフィールド情報に係わるセクションが合同して、最新の技術開発状況を解説するとともに、ユーザ事例などを毎年度末に討議するユーザセミナを実施している。

2024年度は,「加速する製造現場のDX化とエネルギー監視〜成果と課題〜」と題して2件のユーザー事例の講演を実施した。9社によるフィールド情報機器の展示を情報ギャラリーで同時開催した。

ユーザ事例として,三菱ケミカル株式会社の福田氏が「工場DXにおける製造現場(計装設備)の課題〜これまでの施策と今後の展望」と題して講演された。DXロードマップにおけるStep 0(2020)(属人的な操業)からStep 1(2023)(つながる操業),そして,Step 2(2025)考える工場に向けた3つのアクション:1)デジタルツインを使った高度シミュレーション技術,2)様々な異常予知技術,3)AI画像処理技術を実施して来た成果を紹介され,今後の,2030にStep 3(自律した工場)を目指したアクションが提示された。今後は,Digital Eco Systemを廻し「業務効率化」とプラント操業における「オペーレションと設備管理の最適化」を成熟させていく方向性が示された。

オムロン株式会社の滝口氏は,「脱炭素に向けた工場のエネルギー生産性向上の取組み成果・課題」と題して,本学と共同で研究開発を進める第3期SIPスマートエネルギーマネジメントシステムの構築 に至る取り組みから,最新の半導体などの組み立て工場(FA主力工場)を例にした省エネの取組みの歴史と事例を解説された。省エネの取組みに加えて創エネ(再生可能エネルギー導入)の取組みが,自社努力領域として,脱炭素経営のリスクを短時間に,的確に把握,最適化するためのシステム作りの考え方について説明された。カーボンニュートラル投資のキャッシュアウトを投資原資とすることで,生産性向上とエネルギー効率最大化を実現するあめの狙いと効果が可視化され,クレジットやCO2フリー電力への転換契約だけに陥りがちな状況を打破する明確な指針を提示された。フィールドのオペレーション情報を製造現場のDXにおける成果と課題についての議論を通じて、将来のスマート製造への展望を討議する機会となった。

Dates
  • 0305

    WED
    2025

Tags
Posted

Tue, 11 Mar 2025

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