3月10日(金)に、「BIMによる建築生産と施設運用の高度化に関するシンポジウム―建設と不動産の一体的なDXの可能性―」を開催した。2021年7月に開催された同シンポジウムの第3回目となる。本シンポジウムにおいては不動産所有者にとってのBIMや不動産管理クラウドを活用するメリットが何かを議論した上で、デジタル・トランスフォーメーションの進展により、「建設業と不動産業」、「インフラと民間所有不動産」の連動の可能性について議論を行った。
シンポジウムでは石田航星(早稲田大学)が、はじめに「BIMの社会実装と建築産業の将来に関する考察」にて主題解説を行い、国土交通省 水管理・国土保全局治水課 企画専門官 早川潤氏よる「デジタルツインによる河川空間の整備・管理におけるBIM/CIMの取り組み」の特別講演が行われた。
各分野のオピニオンリーダーが揃い、プロパティデータバンク株式会社 代表取締役会長の板谷敏正氏が「不動産管理・FMにおけるBIMの活用とその展望」、東京オペラシティビル株式会社 取締役管理部長 大野晃敬氏が「東京オペラシティにおける不動産管理BIMの導入」、新菱冷熱工業株式会社 デジタル・トランスフォーメーション推進本部 酒本晋太郎氏が「BIM導入の効果と課題~BIMモデル事業を通して」 、高口洋人教授(早稲田大学)が「DXによる既築建物の脱炭素化への取り組み」というテーマで講演を行った。質疑応答においては、WEB参加者も含め自由闊達な議論がなされ、参加者同士の交流の場としても良い機会となった。会場とWEBとの同時開催となったが、建設産業関係者を中心として会場68名・WEB308名程の多くの参加があり、大変有意義なシンポジウムとなった。