Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

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【開催報告】2019年12月15日「CALET研究成果報告会」について

CALET研究成果報告会
日時: 2019年12月15日(日)13:00−17:00
場所: 早稲田大学国際会議場 第一会議室
主催 CALETプロジェクト(理工総研先端基礎物理学研究所)
後援 理工学術院総合研究所

早稲田大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究*として、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」に高エネルギー電子・ガンマ線観測装置(CALET: CALorimeteric Electron Telescope)が設置されましたが、2015年8月に船外実験プラットフォームの9番ポートに搭載されて以来、4年以上にわたって順調に観測を実施しています。そして、主要目的である高エネルギー電子、陽子・原子核及びガンマ線の観測では国際的に著名な科学雑誌に数多くの論文を発表するととともに、ガンマ線バースト、太陽変調・宇宙天気予報や重力波対応天体の観測にも成果を挙げています。こうした素晴らしい成果を受けて、その活動を共有することを目的に、これまでにCALETプロジェクトに貢献していただいた国内外の研究者、JAXA、企業、旧鳥居研究室のOB/OGの方々の出席を得て、CALET研究成果報告会を開催しました。

本報告会では、本研究プロジェクトの代表者である鳥居祥二(招聘研究教授)からの研究成果報告に加えて、東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長(代読)と研究開発初期から支援して頂いた理工学術院総合研究所の木野邦器所長から、CALETプロジェクトに対するメッセージをいただき、JAXAの有人宇宙技術部門きぼう利用センターの小川志保センター長からは「きぼう」船外利用の展望とCALET ヘの期待について講演して頂きました。さらに、CALET開発の幹事企業であるIHIエアロスペース のCALET製作責任者である上田幸寛氏からは、フライトハードウェア開発の苦労話を交えた熱い講演がありました。
また、JAXA理事で有人宇宙技術部門長である若田光一氏から、CALETの開発・運用に貢献していただいている次の企業に対して、JAXAから感謝状の贈呈が行われました。

・株式会社IHI エアロスペース
・三菱プレシジョン株式会社
・日本飛行機株式会社
・有人宇宙システム株式会社
・宇宙技術開発株式会社
・三菱スペース・ソフトウェア株式会社

なお、CALETの研究成果報告は、以下の内容で発表が行われました。

・はじめに ― CALET ミッション概要 ―  鳥居祥二(早稲田大)
・早稲田大学(WCOC)における観測運用  浅岡陽一(早稲田大)
・電子+陽電子観測           鳥居祥二(早稲田大)
・陽子・原子核観測           浅岡陽一(早稲田大)
・ガンマ線+GW             森 正樹 (立命館大)
・ガンマ線バースト           吉田篤正(青山学院大)
・太陽変調電子             三宅晶子(茨城高専)
・宇宙天気予報             片岡龍峰(国立極地研)
・暗黒物質と宇宙線           郡和範 (KEK/総研大/Kavli IPMU)
・CALET で明かされる宇宙線加速     浅野勝晃(東大宇宙線研)

参加者総数は会議室の収容人数を超える約110名と多く、各方面から参加していただきました。

成果報告会参加者全員での集合写真

左から木野理工総研所長・鳥居・若田JAXA理事

成果報告会終了後には、リーガロイヤルホテルにおいて懇親会を兼ねた「CALET研究成果報告記念パーティー」を開催しましたが、こちらにも80名を越す方々に参加していただきました。CALETプロジェクトに関わってこられた参加者から、CALET開発・運用に関わる思い出話など、多くのスピーチがありました。皆さん予定の持ち時間を大きく超えて熱く語ってくれました。素晴らしい成果を挙げてくれたこのCALETチームを、今年話題になったラグビー日本代表の「ONE TEAM」になぞらえて、お互いの努力と功績を讃えあっていた姿はとても感動的でした。

旧鳥居研OB/OGによる、鳥居(名誉教授)への定年祝いを兼ねた花束贈呈写真

パーティー記念撮影

早稲田大学名誉教授、招聘研究教授
CALET研究チーム代表  鳥居祥二

*CALETは、国際宇宙ステーション日本実験棟の利用計画における公募研究で採択されたプロジェクトで、本学とJAXAの共同研究として実施(研究代表者:鳥居祥二教授)。
高エネルギー電子の近傍加速源の探求、銀河宇宙線の加速・伝播機構の解明、暗黒物質の探索を主な目的とし、国内外の28機関から86名が参加し、米国やイタリアとの国際共同研究も推進している。

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