Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

News

News

理工学術院総合研究所 早稲田地球再生塾 シンポジウムが開催されました

2018年4月6日、本学理工キャンパスにて「早稲田地球再生塾開設記念シンポジウム」が開催されました。
現在、人類に課せられた地球規模の様々な課題の解決と持続可能な社会の実現に向けて、環境と調和したモノつくり技術やエネルギー・資源の利用技術における革新が求められています。そのためには、新たな知の結集から地球再生の道を探り、それを具体的な行動として実践することが重要です。
政府は第5期科学技術基本計画において、人々に豊かさをもたらす「超スマート社会(Society 5.0)」を未来社会の姿とし、IoTやAIなどのサイバー空間と現実社会であるフィジカル空間を高度に融合させる取り組みを推進することでその実現を目指そうとしています。一方、生物資源とバイオテクノロジーを用いて地球規模の課題の解決と経済発展の共存を目指すOECDの「バイオエコノミー」と国連が掲げる持続可能な開発目標「SDGs」は、重要な技術開発指針となっています。
本シンポジウムでは、“バイオエコノミーとSDGs”を機軸として、日本版バイオエコノミーのあるべき姿とSDGs達成に向けた推進目標を明確にすることを目指し、活発な議論と意見交換を行いました。
はじめに木野邦器 理工総研所長より、会員制であった先端研究者交流会(WINeST)を発展的に解消し、理工重点研究領域7研究所の連携をも含め、学内外に開かれた勉強会として早稲田地球再生塾を設立した旨、説明がありました。

◆木野 邦器 理工総研所長

基調講演では、経済産業省・産業技術環境局長の末松広行氏、Japan Innovation Network 専務理事の西口尚宏氏にご登壇いただきました。
末松局長からは、「農工連携による持続可能な社会の構築に向けて」と題した講演の中で、日本が持つ資源の活用という観点からバイオテクノロジーによるSDGsへの貢献が考えられること等についてお話しいただきました。また、実学の視点から、何が必要かを本シンポジウムのような場で議論することが大事であるとして、早稲田地球再生塾への期待を示していただきました。続く西口JIN専務理事は、「SDGsをイノベーション活動に活かす」と題した講演の中で、すでにSDGsが国際社会の共通言語となっていること、SDGsが消費者インサイトの宝庫であり、イノベーションの機会にもなること等についてお話しいただきました。

◆末松 広行 経済産業省・環境技術環境局長

◆西口 尚宏 Japan Innovation Network 専務理事

続いて、4人の講演が行われました。東京大学農学生命化学研究科 五十嵐圭日子 准教授は「バイオエコノミー:日本の苦手意識をどう克服するか」と題し、バイオエコノミーについて、ECの教育活動やサステナブルの先端をゆくフィンランドのEspoo市の動向も交えてお話しされました。早稲田大学先進理工学部応用化学科の松方正彦 教授は、「原料多様化時代、炭素循環型社会における化学プロセスの展望」と題し、Tokyo GSC Statement 2015 を始めとして、SDGsに対する化学の貢献についてお話しされました。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の林智佳子 主査は、「バイオエコノミー創出のための技術開発」と題し、NEDOのこれまでの活動から、現在、林主査がプロジェクトマネージャーとしてコーディネートされているNEDOスマートセルプロジェクトについてお話しされました。三菱ケミカル横浜研究所の水無渉 室長は、「デジタルとの融合における新たなバイオ戦略の取組み」と題し、産業競争力懇談会(COCN)の活動や、産業界からのバイオによる社会的貢献についてお話しされました。
その後、荒勝俊 理工総研上級研究員より、今後の早稲田地球再生塾の活動について案内がありました。
最後に、小林直人 早稲田大学研究院副研究院長より、本学の研究院の活動についての紹介とともに、閉会の挨拶がありました。
早稲田地球再生塾は今後も様々な活動を通し、持続可能な社会の実現を目指していきます。

概要

  • 開催日:2018年4月6日
  • 主催:早稲田大学理工学術院総合研究所
  • 場所:早稲田大学西早稲田キャンパス55号館N棟第二会議室

登壇者

  • 開会挨拶     木野 邦器 早稲田大学理工学術院総合研究所 所長 資料
  • 基調講演1   末松 広行 経済産業省・産業技術環境局長 資料
  • 基調講演2   西口 尚宏 Japan Innovation Network 専務理事 資料
  • 講演1            五十嵐 圭日子 東京大学農学生命化学研究科 准教授 資料
  • 講演2            松方 正彦 早稲田大学先進理工学部応用化学科 教授 資料
  • 講演3            林 智佳子 新エネルギー・産業技術総合開発機構 主査 資料
  • 講演4            水無 渉 三菱ケミカル横浜研究所 室長 資料
  • 活動計画      荒 勝俊 早稲田大学理工学術院総合研究所 上級研究員 資料
  • 閉会挨拶      小林 直人 早稲田大学研究院 副研究院長

 

Dates
  • 0406

    FRI
    2018

Place

早稲田大学西早稲田キャンパス55号館N棟1F第2会議室

Tags
Posted

Wed, 11 Apr 2018

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/fsci/wise/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる