IoT(Industrial Internet of Things)への関心が高まる中,プロセス制御分野における自動化技術の基盤となるフィールドデバイスのディジタル通信には様々な規格が提案されている.フィールドでのディジタル化の進展が新たな価値創造をもたらすと期待されている一方で,発展途上にある先進的な技術を,中立的な場で学ぶための機会は多くない.計装エンジニアやプロセスシステム設計者への教育のためIONL(Industrial Open-Network Laboratory)はフィールドバス技術の向上,ならびに国際規格対応フィールド機器の産業界への普及のために貢献することを目的に,現役の技術者を主な対象とした技術セミナーを実施した. 2021年度は日本フィールドコムグループとIO-Linkコミュニティジャパン,そして FDTグループ日本支部の3セクション体制で,技術セミナおよび体験セミナーなどを実施した. 2日コース,1日コース,半日コースを1〜2回/月のペースで開催した.
各種フィールド通信規格に対応したデモ用設備も拡充しながら,技術セミナー受講者へ最新の技術を,様々なベンダー機器に直接ふれ,実際にその動作を試す環境を維持している.
なお,一時的にコロナ感染者数が低くなった時期に,人数を絞って対面で実施し,実機のデモ装置をつかった実習をおこなったが,2021年度も新型コロナウイルス感染者増の影響により一部中止したが,ほとんどのセミナーはオンラインで実施した.