生物多様性の回復を目指し38年前から、森の再生活動をしているアファンの森財団では、創設者であるC.W.ニコルが100年後の森を描いて森づくりを始めたことから、100年後のアファンの森を描くショートアニメ「未来からやってきた森」を制作しました。その試写会を兼ねて、『森から未来を考える』と題したシンポジウムを開催しました。
100年後の森をできるだけ森林生態学に則った形で、アニメで表現することに挑戦した「未来からやってきた森」の上映は、参加者の多くの方から、映像の美しさなどにご好評いただくことができました。また、「森が学校計画」産学研究会で共に実践の活動を行っている古谷誠章教授より、C.W.ニコルの意思を受け継ぐご挨拶を頂戴しました。
シンポジウムでは、深刻化する地球環境問題について、今後の人類の行いを森の100年−500年先の時間軸で考える必要があると、C.W.ニコルの出身地である在日英国大使ウェールズ政府の上級外務担当官小堀洋子さんからウェールズで法制度化された「未来世代幸福法」などが紹介され、森の再生と同時に私たち人間の進むべき未来の社会制度について議論が及び、このアニメをきっかけに大きな気づきを示唆できる可能性を感じました。