Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

プロジェクト研究

大規模量子分子動力学計算技術の社会実装に関する研究

Study on social implementation of large-scale quantum mechanical molecular dynamics simulation technique
  • 研究番号:24C09
  • 研究分野:science
  • 研究種別:奨励研究
  • 研究期間:2024年04月〜2024年09月

代表研究者

西村 好史 理工総研が募集する次席研究員
NISHIMURA Yoshifumi Junior Researcher

理工学術院総合研究所 中井 浩巳 研究室
Waseda Research Institute for Science and Engineering

URL:https://w-rdb.waseda.jp/html/100001416_ja.html

研究概要

量子分子動力学計算は化学反応ダイナミクスの解析などに有用なシミュレーション手法である。しかし、計算コストが高く、従来の応用は数百原子程度のモデル系に限られてきた。申請者らは数千原子以上の大規模系の取り扱いを可能とする量子分子動力学計算手法を開発し、独自のプログラムDcdftbmdを実装・公開してきた。本研究では、プログラムの継続的な開発とプログラム利用の手助けとなる取り組みの充実により、Dcdftbmdを用いた大規模量子分子動力学計算技術の産業界あるいは一般への普及に資することを目的とする。

・プログラムの機能拡充
2023年度までに、以下の研究を遂行した:(1)化学反応イベントのサンプリングを加速するnanoreactor分子動力学法のアルゴリズム拡張と応用、(2)外部分子シミュレーションプログラムと接続するためのインターフェース開発と大規模量子的経路積分分子動力学計算への展開、(3)大規模量子化学計算手法をマルチスケール計算に適用するためのハイブリッド法の実装、(4)fewest-switches surface hopping法に基づく非断熱分子動力学計算手法の統合。2024年度は、集団変数を事前に定義することなくシミュレーションのサンプリング効率を向上させる加速分子動力学法について、量子化学計算から得られる全エネルギーの原子分割を用いる方法の検証を行う。構造探索への有効性が確認された後、nanoreactor分子動力学法と組み合わせることでより実用性の高い化学反応イベントサンプリング手法の開発を目指す。

・プログラム利用の手助けとなる取り組みの充実
2023年度までに、以下の研究を遂行した:(1)プログラムマニュアルのwiki化、(2) Dcdftbmdプログラムの自然科学研究機構岡崎共通研究施設計算科学研究センターでの公開、(3)分子モデリング・可視化ソフトウェアWinmostarと連携した計算事例の作成。2024年度は、チュートリアル資料の完成・公開とコンテナ化を活用した体験版環境整備の実行可能性を調査・検討する。

年次報告

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