Graduate School of Political Science早稲田大学 大学院政治学研究科

About the School

研究科について

Educational Policy, History, School Overview

理念・沿革・概要

Since 1951

早稲田大学大学院政治学研究科は、1951年の設立以来、延べ1200人以上の人材を、研究・教育職を中心に、社会の多様な諸分野に送り出してきました。

プラトンからダールまで、そしてその先へ

本研究科では、古代ギリシアに成立した政治哲学から、アメリカを中心として20世紀後半から発展してきた現代政治学まで、その学問としての歴史をふまえ、現時点で国際的に最も標準的であり、かつ同時に21世紀における新たな展開を見通すことのできるような先進的な政治学の研究と教育を目指しています。

政治へのあらやる関心対象を包含する5研究領域

そのため、5つの研究領域を軸として、専門的に深く、同時に総合的に幅広く、政治学を学ぶことができるような教育・研究システムを確立しています。

研究領域 含まれる主な分野(主たる地域キーワード)
現代政治 現代政治学、政治過程、現代日本政治、マスコミ論、メディア論
(ヨーロッパ、アメリカ、日本)
政治思想・政治史 政治思想史、現代政治理論、公共哲学、憲法
(日本、アメリカ、ヨーロッパ)
比較政治 比較政治学、地域研究、政治史、日本政治史・政治思想史
(アジア、ロシア・東欧、ヨーロッパ、日本、ラテン・アメリカ)
国際関係  国際政治学、国際関係論、国際政治史
(アメリカ、ヨーロッパ、アジア、日本)
公共政策 行政学、地方自治論、政治制度論、行政法
(ヨーロッパ、アメリカ、日本)

第一に、現代政治研究の領域。ここでは、現代政治学の諸理論の探求と現代日本政治の分析、アメリカ・イギリスといった先進国の比較現代政治分析を行います。その中にはメディアやコミュニケーションの理論と分析も含まれます。

第二に、政治思想・政治史研究の領域。ここでは西洋および日本の政治思想史と現代の規範的政治理論について探求を行います。政治史や政治思想に密着した憲法も同時に学ぶことが大きな特徴です。

第三に、比較政治研究の領域。ここでは、世界各地域の政治を、比較と歴史の視座から分析します。世界の中の日本という視点をもって政治の現在に、実証を含む多様なアプローチを試みます。

第四に、国際関係研究の領域。ここでは、国際政治学、国際関係論、国際政治史、外交史などが含まれ、国際関係の理論や歴史を学び、現代の国際関係の分析が行われています。最近では、国家間にとどまらず、グローバルに国際関係を捉えようとする、新たな歴史的・思想的・理論的探求が進められています。

最後に、第五の公共政策研究の領域。ここでは、行政学、自治行政学、国際行政学などを通じて、ローカルからグローバルなレベルにまでわたって、行政の理論や政策の分析を、行政法や政治機構・制度などの研究とも関連させながら探究します。
公共経営専攻とは密接な関係をもち、研究・教育を協力して行っていますが、伝統的な行政にとどまらず、ひろく公共経営にたずさわる専門職業人の養成・教育という社会的使命を果たそうとする公共経営研究に対して、本研究科のこの領域は、歴史的に政治学と密接に関連して発展してきた公共政策の理論と分析の研究に力点がおかれています。

方法論を横軸に、5研究領域を縦軸に交差させた立体的な研究・教育システム

上記の5つの研究領域は、政治学を学ぼうとする大部分のひとの関心を受けとめることのできるものだと思います。しかし同時に、私たちは、それらのそれぞれの専門分野を横断し、超えてゆくような視座と研究も大切にしたいと考えています。そうした視座を生み出し、研究を可能にしてゆくために私たちが強調しているのが、政治学の方法論です。統計分析などを含む経験的方法、ゲーム理論などの数理分析、多様な価値規範の観点から政治をみることを学ぶ規範理論の三つをすべての学生が学ぶことを強く勧めています。そのため、それらの基礎となる方法論科目の国際標準化の努力をおこなっています。これらはあらゆる研究にとっての基礎となるとともに、国際的に発信してゆくことのできる創造的な研究をうみだしてゆくものと確信しています。2006年の夏休みに行われた集中的な上級コースの方法論セミナー(軽井沢でのクールセミナー)には修士課程の1年生のほぼ全員が参加し、いわば一つの共通ワークショップが実現され、活発な研究交流が行われました。こうした実践を通じて、私たちは、5つの研究領域をいわば縦の軸とすると、方法論を横軸として、立体的に、大きな建造物として政治学を構築する協働の場を創造する努力をしています。このような私たちの試みが評価され、2005年度から2006年度の「魅力ある大学院教育イニシャティブ」に選ばれ、そのプロジェクトはさらに強力に推進されています。

新たな国際政治学の構築へ

本研究科の一つの特徴は、政治経済学部の上に設置され、経済学研究とひとつの学術院を構成していることです。つまり、経済学ととくに密接な関係をもちながら政治学を研究・教育できる環境をもっているということです。政治と経済がきわめて複雑にからみあっている現代世界を分析するのに、それは大変大きな利点です。政治経済学部では、政治学と経済学が協力しながら政治経済学というあたらしい学問分野の開発を目指すとともに、地域や国際社会の分析での政治学と経済学の協力を推進し、そのような国際政治経済学的な視点と方法を身につけた人材を養成することを目指して、2005年に国際政治経済学科が新設されました。本研究科も、経済学研究科と一緒に、そのような新しい学問分野の創造と研究における政治学と経済学の協力の可能性を探究し、また、国際政治経済学科で教育を受けたような学生の問題関心に応えられるよう国際政治経済学コースを設置しました。(※同コースは2017年4月より経済学研究科に統合いたします。)

伝統に築かれたジャーナリズム教育

本研究科は、これまで、研究者のほかに多くのジャーナリストを社会に送り出してきました。また、本研究では、政治的コミュニケーション研究を中心としたメディア、ジャーナリズム研究が、長い研究の伝統と研究資料の蓄積の上に立って、現在もきわめて活発に、精力的に進められ、ジャーナリスト志望の学生を多く受け容れています。本研究科では、そのような実績に基づき、2005年度より文部科学省の補助金を得て、独創的な「科学技術ジャーナリスト養成プログラム」を実施し、2008年度には日本で初めて「修士(ジャーナリズム)」の学位を授与するジャーナリズムコースを開設しました。今、真に求められているのは、プロフェッショナルとして倫理、知識、技能において実践的であるとともに、専門的知識と市民社会の間に相互関係を作り上げる公共的コミュニケーションの担い手として専門性においても卓越したジャーナリストです。ジャーナリズムと各専門分野の研究や研究者養成とを密接に連携させながら、高度専門職業人としてのジャーナリストの養成を目指す本コースは、アカデミアとジャーナリズムが出会う場でもあります。こうした場の創造を通して、本研究科は新たなジャーナリズムの形成とジャーナリストの育成に寄与し、グローバルな公共圏の開拓に貢献します。

私たちは改革を続けます

修士課程から博士後期課程にいたるまでの、博士学位取得までの一貫した体系的で高度な教育システムの確立、同時に、修士課程で、どのような活動分野においても役立つ基礎的な方法というツールと生きた知識として専門的職業人の活動を支える専門的教育のシステムの確立、それらが両立可能な制度を、大学院を取り巻く状況の急激な変化を正面から受け止めながら実現してゆくことをめざして、わたくしたちは改革を続けています。

大学院政治学研究科の3つのポリシー

「政治学コース」では、新たな世界標準の政治学方法論と、日本とアジアについての内在的な理解とを兼ね備えた研究者の養成をめざす。また同時に、マスター・サイエンスとしての政治学の専門知識を身につけて、公正な社会の構築のために社会のさまざまな分野においてリーダーシップを発揮し、秩序あるグローバル社会にむけて、日本とアジアの声を世界に発信することのできる実践的人材の養成をめざす。そのため、修士課程では、経験的方法、数理分析、規範理論からなる政治学研究方法を総合的に修得し、その上で特に自らの研究に不可欠な方法論を深く学んだ後に、自らの研究領域を軸に関連する他の研究領域を複線的に履修した成果として出される修士論文を、その発展可能性と実践的応用性の観点から評価し、「修士(政治学)」の学位を授与する。また博士後期課程では、方法論やアカデミック・プレゼンテーション等のコースワークを前提とし、また自らの専門研究領域および関連する少なくとも1つの他の研究領域に関して、基本的な政治学的知識の習得を求め、それらを基礎に構想された博士論文計画にもとづく論文委員会の研究指導を受けることが求められる。このように修士課程からの5年間の一貫した研究プロセスの成果として博士論文は評価し、「博士(政治学)」を授与する。

「国際政治経済学コース」では、国際性を身につけて社会のさまざまな分野で活躍するための、より高度な専門性を形成する機会を提供し、真にグローバルなヴィジョンをもって国際社会に貢献する実践的な人材を育成する。本コースにおける学生は、政治学と経済学の両方を体系的に学び、政治学と経済学双方の専門的視点からの合同研究指導を受けながら、「政治経済学」という新しい研究分野を創造的に展開することが期待されており、修士論文はその成果として評価され、「修士(国際政治経済学)」が授与される。修士課程を修了した学生には、国際政治経済学コースの博士後期課程に進学し、自らの研究を深めていく途が開かれる。さらに、本コースは、国際性を身につけて社会のさまざまな分野で活躍しようとする学生に対して、「グローバル・ガバナンス・プログラム」を設置しており、より高度の専門性を形成する機会を与え、真にグローバル・ヴィジョンを持つ人材の育成に寄与している。博士後期課程では、方法論やアカデミック・プレゼンテーション等のコースワークを前提とし、より高次の政治学および経済学の知識の習得、およびそれらを基に構想された博士論文計画にもとづく論文委員会の研究指導を受けることが求められる。このように修士課程からの5年間の一貫した研究プロセスの成果として博士論文を評価し、「博士(国際政治経済学)」を授与する。(※同コースは2017年4月より経済学研究科に統合いたします。)

「ジャーナリズムコース」では、プロフェッショナルとして倫理、知識、技術において実践的であるとともに、専門的知識と市民社会の間に相互関係を作り上げる公共的コミュニケーションの担い手として専門性においても卓越したジャーナリストの養成をめざす。そのため、1)専門知、すなわち幅広い専門分野についての科学的知識と哲学の理解、2)ジャーナリズムやメディアの役割に対する深い洞察、3)批判的思考力、4)プロフェッショナルな取材・表現力、5)現場主義、つまりフィールドに基づく経験、という5つの要素を基軸とした高度専門職業人養成の教育プログラムを総合的に修得し、修士論文(作品を含む)に合格した学生に「修士(ジャーナリズム)」の学位を授与する。また、博士後期課程では、ジャーナリズム・メディアの専門的研究者、より高度に専門的な専門職業人としてのジャーナリスト、ジャーナリスト教育者の養成を目的とし、それぞれの観点から組まれた教育・研究プログラムを修得し、博士論文に合格した者に「博士(ジャーナリズム)」を授与する。

政治学研究科は、変動してやまない時代の要請に鋭敏に応え、世界に比肩する研究教育機関として、21世紀における新たな展開を見通し、世界の平和と人類の幸福に寄与する国際的な人材として、政治学研究者および高度専門職業人を養成することをめざす。

「政治学コース」は、大学院における政治学教育の体系化と高度化を推進し、世界的にもっとも先端的な政治学の理論と方法に立脚した、日本を起点とする国際比較研究の発信拠点をめざす。そのため、経験的方法、数理分析、規範理論を統合した政治学研究方法論を共通基盤におき、現代政治、政治思想、比較政治、国際関係、公共政策の5つの研究領域を軸として、専門的に深く、同時に総合的に幅広く、政治学を学ぶことができるような教育・研究システムを確立する。

「国際政治経済学コース」は、政治と経済の分かちがたい相互連関を国際的な視野において分析・理解しながら、規範的なパースペクティヴから実行可能な政策を検討・構想しうるような、新たな学問分野を切り開こうとする先進的なプログラムである。ここでは、政治学と経済学の技法を専門的に学び、そのうえで、実験政治経済学、国際政治経済学、公共政策の政治経済学、地域(アジアと日本を中心とする)の政治経済学という4つのクラスターで先端的な政治経済学を学ぶことのできる教育・研究システムを確立するとともに、グローバル・ガバナンスの実践的な能力を発展させることのできる教育プログラムを提供する。(※同コースは2017年4月より経済学研究科に統合いたします。)

「ジャーナリズムコース」は、国際的見地から最も先進的なジャーナリズム大学院として、ジャーナリストに必要な、1)専門知、すなわち幅広い専門分野についての科学的知識と哲学の理解、2)ジャーナリズムやメディアの役割に対する深い洞察、3)批判的思考力、4)プロフェッショナルな取材・表現力、5)現場主義、つまりフィールドに基づく思考、という5つの要素を基軸とした高度専門職業人養成の教育プログラムを遂行する。同時にジャーナリズムについての専門研究および研究者養成をその基盤形成として推進する。とりわけ、調査報道における客観性や公正さを保障する「方法」教育を基盤に、ジャーナリズムと、科学技術・政治・国際・経済・社会・文化の各専門分野のアカデミアとを有機的に結び付ける教育システムを確立する。

早稲田大学の理念である『進取の精神』の涵養を目指す、一定の高い基礎学力を持ちながら、かつ知的好奇心が旺盛で、自分で計画を立て、種々の課題に積極的に立ち向かう意欲に満ちた個性的な学生を、全国各地や世界中から多数迎え入れる。(以上全学共通)国内・国外を問わず、研究意欲に溢れ、高い研究能力をもつ多様な学生に広く受験の機会を開くため、一般入試、外国学生入試、社会人入試を、4月入学および9月入学のために実施する。加えて、推薦やダブル・ディグリー・プログラムに基づく志願者等について、AO入試を実施する。受験生に期待されるのは、日本の歴史と社会に立脚しながら、グローバルな視野で研究を進めるために必要な日本語と英語を中心とする言語運用能力、創造的な研究を構想し実現するための論理的思考力および表現力、知の共同体の一員としてふさわしい成熟した人間性と実践的な研究遂行能力である。

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