早稲田大学は、70を超える国と地域のおよそ700の大学や教育機関と提携し、年間約3,300人の早大生が学びの場を世界に広げています。また、約4,700人の外国人学生が早稲田で学んでいます。これらの数字はどちらも日本一。文化構想学部、文学部でも多くの学生が留学を通し、グローバルな経験や知識を培っています。両学部の留学状況や、留学経験者からのメッセージを紹介します。
留学に関するデータ
2015年3月に卒業した学生のうち、文化構想学部では7%、文学部では5%の学生が在学中に海外留学を経験しています。また、留学経験者のうち、文化構想学部では56%、文学部では31%の学生が、留学先で取得した単位の認定により、4年で卒業しています。
留学に挑戦した先輩からのメッセージ
田中 智大(文化構想学部 現代人間論系4年)
世界各国の学生に刺激を受け視野を広げた1年
4年次に1年間休学し、カナダのビクトリア大学に留学しました。留学を考え始めたのは3年次の夏。国会議員の事務所でのインターンシップを通して「日本を外から見る経験をしたい」と考えたのがきっかけです。なるべく早く出発したかったため、候補者選考のある学内の留学プログラムではなく、私費留学を選びました。
現地では英語コースで語学を集中的に磨いた後、正課授業も履修しました。クラスには中東や南米、アジアなど世界各国の留学生がいて、彼らの学業に対する真剣な姿勢や意識の高さに衝撃を受けました。先生の「何か質問は」という問いに、手を挙げていないのはクラスで自分1人だけだったこともありました。それを境に、授業中に必ず1回は質問しようと決め、授業を聞く姿勢が主体的になりました。
留学中、自己紹介で早稲田の名前を出すたびに、「すばらしい大学に行っているね」と口々に言われたことも印象的でした。世界から注目されている大学であることを改めて意識した瞬間です。文化も価値観も異なる人々と議論や交流を重ねる中で、自分の“常識”や固定観念が覆され、視野が大きく広がりました。周りの意見にしっかりと耳を傾けて考える力も身に付いたと思います。語学力が伸びたこと以上に、それらの力を得たことが留学を通しての一番の収穫だと感じています。
岩崎 京子(文学部 フランス語フランス文学コース4年)
2年次の冬、フランス語の聞き取りの練習を兼ねて、都内の日仏会館で開かれたワインをテーマにしたシンポジウムを聴講しました。それを機にワインへの関心が高まり、ワインの講座に通ったりソムリエ・エキスパートの資格を取ったりと、ワインの勉強に熱中。さらに、本場のワインづくりを一度自分の目で見てみたいという思いが強くなり、フランス留学に挑戦することを決めました。学内の留学プログラムには自分の希望に合ったものがなく、自分でいろいろと情報を調べ、私費留学を選びました。3年次の2月にフランスに渡り、最初の4カ月間はブルゴーニュ大学で語学を中心とした授業を履修し、その後、現地の語学学校でフランス語とワインの両方を学べるプログラムを受講しました。休日にはブルゴーニュをはじめフランス各地のワイナリーを訪ねて回り、生産者の方々との交流を通して、それぞれの土地の言葉や文化、風土を肌で感じながら学ぶことができました。ワイン文化が人々の日常に深く根付いていることにも感銘を受けました。
8カ月の留学を終えて4年次の秋に帰国。留学中の単位が卒業単位として認められ、4年間で卒業します。卒業後はワインの専門商社で働くことが決まっています。留学中にワイナリーを巡って得た経験や知識も活かしながら仕事に臨みたいと思っています。
留学サポート体制や、キャンパスでの異文化交流の機会も充実
【留学センター】
留学の準備段階から帰国後まで、海外留学の全般をバックアップします。留学準備講座を開催するほか、経験豊かなスタッフや学生留学アドバイザーによる個別相談も行っています。http://www.waseda.jp/inst/cie/
【国際コミュニティセンター(ICC)】
外国人学生と日本人学生との異文化交流の場を提供。年間350以上の多彩なイベントやプログラムが開催されています。http://www.waseda.jp/inst/icc/