大西宏一郎ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(経済学)A)
執筆:榊原 茉由
大西ゼミでは、主にデータ分析について学んでいます。前期ではオンライン上でではありますが、計量経済学の手法や分析結果の読み取り方について学び、過去の論文の分析をレプリケートして理解を深めています。データ分析と聞くと難しそうな印象を受けますが、扱うテーマは失業率や賃金に関するような経済学的なものから、朝食の種類と大学生の生活満足度の関係のような身近な話題までと幅広いです。自分で分析するテーマは、元々関心を寄せていた事柄やデータに触れていく過程で興味を持った物事などかなり柔軟に決めることができます。現在も有志でゼミの延長としてみずほ銀行の実際のデータを使った分析や大学内でのデータコンペティションへの参加に向けての準備に取り組んでいる最中です。色々なことに実践的に挑戦できる環境なので、まだまだ初めの段階ですが今後様々な発見ができたらと思います。
藁谷友紀ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(経済学)B)
執筆:安齊 遼人、水本 光祐
藁谷ゼミでは、経済学・経営学の知識と分析ツールを習得し、現実の経済・社会を分析します。
3年生前期では、基礎知識を整理した後、有価証券報告書を理解し、各自で企業を選択しケーススタディ(企業分析)を行います。後期では、卒論のテーマに従い、先行研究を行います。4年では、それをベースとして卒論作成に入ります。
4年のゼミでは、外部講師の方を招き、企業分析・社会動向の分析の「手ほどき」を受けます。私たちゼミ生は、データに向かい合い、「体を動かして」、分析・検討を体得します。3年生も参加できます。
今年度は、対面でのゼミ交流が行えず、大きな不安を抱えての出発でした。しかし、劇的環境変化の中で企業や社会がどう変わっていくのか、どう変えるべきかを追求する、その学びと交流の場がゼミであると考えています。
OB・OGから、発表や就活でのアドバイスを頂くことができます。学業・進路を問わず充実させることが出来る環境です。
熊谷善彰ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(経済学)C)
執筆:鈴木 隆太
私の所属する熊谷ゼミでは、経済学を学んでいます。なかでも個人、世帯、企業、政府に至るまでの「金融」に関連する基礎的なことを学び、それぞれの問題点などを着目しています。金融とは数値でとらえられることが多く、表計算ソフトなどを用いたりして、実際の現実社会の経済の様子を数値化することによって、世の中の動きを捉えています。例として、模擬で、株の売買を行ったりして、実際に世の中の様子に触れてみる体験をすることが出来ます。今の不確実な世の中の様子を捉える経験は、必ず将来役に立つはずです。また、3年生の段階で学んだ基礎的な部分を基にし、4年生になると卒業論文の制作に入ります。それぞれが興味をもったことについて議論を行い、進めていきます。熊谷先生のもと、比較的自由に学生がコミュニケーションをとりながら受講することが出来ます。
黒田祥子ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(経済学)D)
執筆:高田 優佑
黒田ゼミでは、応用ミクロ経済学と労働経済学を学んでいます。応用ミクロ経済学とは、データを用いて実証的に世の中の事象を明らかにする学問です。授業では特に、労働市場のテーマ(賃金や暮らし向きなど)を多く扱います。普段のゼミでは、統計ソフトの使い方を学びながら、グループワークを通して自分たちで研究課題を考え、発表をします。黒田ゼミではデータ分析で出力された結果を見るだけでなく、結果に至るプロセスも大事にしています。どのような仮説を立てるか、どのような結果が考えられるかを学生同士が積極的に議論し合っています。
公共市民学専修では、社会科学の諸分野を横断的に学びます。そして、その中で生まれた社会への問題意識を、黒田ゼミでは実証分析という手法で解決することができます。元々私は統計やデータ科学が苦手でした。しかし今は社会を客観的に捉えることのできる統計に魅力を感じています。そして、データという客観的事実から何を読み取れるかを考える力がついたと実感しています。
千野貴裕ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(政治学)A)
執筆:田中 琉楓
千野ゼミでは、政治学の中でも思想的・理論的な側面について研究しています。政治思想史でプラトンから脈々と続いている思想を学び、それをもとにして政治があるべき姿の方向を定めることを主目的としています。ゼミではテーマとなる本を決め、ゼミ生が分担して輪読し、発表者の発表内容をもとに教員・ゼミ生全員で議論を進める形式で勉強しています。扱っている分野の専門家の方に来ていただいて、より詳しい内容まで踏み込んでいく機会もあります。コロナ禍で変化した内容としては、討論がZoom上で行われることになったことと、合宿が開催不可能になった代わりに可能な限りで顔を合わせる会が開催されていることです。扱っている内容が普段あまり触れないこともあり堅苦しいイメージが想起されるかもしれませんが、教員・ゼミ生ともにフレンドリーな雰囲気です。一方で真面目に取り組める環境でもあるため真摯に学問に向き合うことができるゼミです。
遠藤美奈ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(政治学)C)
執筆:難波 ひとみ
遠藤ゼミは憲法を中心に学ぶ公共市民学専修のゼミです。憲法とは、言わずもがな国の根本原理です。そんな憲法を勉強すればこの国の在り方や問題点が見えてきます。そのような問題点を六法全書より大きな心の持ち主の遠藤先生の指導のもと議論・勉強しているゼミです。具体的には、毎週共通の文献を講読し討論を行っています。初学者でも、基本書や先生の指導によってわかりやすく憲法を学ぶことが出来ます。遠藤ゼミでは、まじめな時とそうでないときのメリハリをしっかりつけて勉強しています。また、年に2回ほど同志社大学法学部と合同ゼミを行い、討論を通じて交流を深めています。卒業生の進路は様々、人数は大体10人前後、先輩後輩関係なくみんな仲がいいです。サークルとの両立ももちろん可能です。遠藤ゼミの学生は様々なサークルに所属しており、課外活動と勉強が両立しやすい環境が整っています。
北山雅昭ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(法律学))
執筆:長岡光祐
ゼミ報告は環境法の対象と目的(概括)から始まり、熊本水俣病事件、国立景観事件、豊島事件等を取り上げ、産業公害と人体被害、土地利用と都市景観、地域開発、産業廃棄物処理と自治体行政等を検討しました。法による諸々の手法を概観し、都市計画法と建築基準法による都市景観の形成、国立公園制度の問題点や生物多様性を維持する最近の自然保護法制、福島の原子力災害について考えました。秋学期は、Climate crisis、Ecologyについて検討していく予定です。
坪内淳ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(政治学)D)
執筆:清野 聖斗
坪内ゼミでは、国際政治学について勉強をしています。メインの活動は国際政治に関する文献の輪読で、担当班が本の内容をプレゼンし、それを基にゼミ全体でさまざまな議論をします。文献講読を通じて国際政治学の基礎知識を学びつつ、国際情勢の「今」とも結びつけて世界の様々な現象やトレンドについて考えています。今後は、外交の難しさを体感するために、外交シミュレーションゲームをやってみる予定です。ゼミの活動は授業時間内にとどまらず、授業外や夏休みの間も学生同士のグループ活動を行っています。国際政治学は、世界の政治はもちろん、社会・経済・文化・歴史や各国の価値観、さらに国際機関、メディアなど、様々な側面が絡んでくるので、勉強すればするほど奥深い学問です。対面でのゼミが叶わない状況でありながらも、雰囲気はとても良く、オンライン授業のメリットを生かして坪内先生が学生目線で活動内容を考えてくださり、国際政治について主体的に活動できる、坪内ゼミはそんなゼミです。
野中章弘ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(ジャーナリズム論))
執筆:西尾 真珠子
野中ゼミでは、新聞やニュースで取り上げられている社会問題をテーマに、ゼミ生間でのディスカッションや先生のお話を聞くことで、自分にはなかった物事の捉え方に触れられるとともに、自分の知らなかったことを知ることの楽しさを実感できます。
またそうして学んでいく中で、実際に自分の興味のある現場に赴き当事者に取材するというフィールドワークを行い、それを映像やルポルタージュなどで表現します。(今年度はコロナウイルス感染拡大の影響により実施できていません。)
こうして言葉として知っていた知識を自身の実感を伴った知識へと変えていくことで、物事をより深く考えてみることを大事にするゼミです。
ジャーナリズムに興味のある人はもちろん、社会や他人の生き方・考え方を知ることで自分についても見つめ直すきっかけをくれるゼミだと思います。
伊藤守ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(放送学))
執筆:大堀 桃歌
「公共市民学」という難解な名前が付いている専修ですが、芸術や文化、都市、政治経済、法など人が作り出したものや環境を何でも研究対象にできる、とても自由な分野だと感じています。1.2年次では、社会科学の基礎的な分野を網羅的に学び、3.4年次では自分の興味のある分野のゼミに所属します。既に興味のある学問のある人は、自分の興味分野以外のことから沢山の気づきを得られるし、大学で学びたいことが分からない、決まっていないという人も、入学後に自分の得意分野をじっくり見極められる環境が整っています。
私は現在、伊藤守先生のゼミで、デジタルメディアの発展が人間の思考・視覚・身体にどのような影響を与えているのかについて勉強しています。特に、デジタルデバイスのUIデザイン設計に強い興味があり、最近では積極的に学外の企業インターンに参加して、大学の勉強にとどまらない広い意味の「メディア」を考えられるようになりました。
何かを研究する際、自分の思考に凝り固まらないことが大切だと感じています。その点、この専修では、自分の興味分野以外の必修科目も多く、1.2年次に「自分にはあまり関係がないかな…」と思っていた授業が、思いがけず自分の興味分野につながることがあり、その意味でも、とても刺激的な環境が整っていると感じています。
若林幹夫ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(社会学)A)
執筆:大和田 奈津
若林ゼミでは、今学期は『時間の比較社会学』の輪読をし、一人ずつレジュメを使って本の内容や考えたことを発表し、それを踏まえて皆で議論をしました。コロナ禍の影響で、ゼミはオンラインで行われました。ゼミ以前からの知り合いがほぼいない状態の人が多く、当初はぎこちない部分も多かったですが、授業を経るとともに皆が打ち解けていきました。ゼミで学んだことで印象的だったのは、「勉強から学問へのシフト」です。大学受験まで私達が受けてきた勉強では、正解を出し物事を理解することに重きを置かれていました。しかし、大学では違います。テクストを読んで理解するだけでなく、自分で思考し自分なりの問いを立てることが重要なのです。それが学問です。頭でわかっていながらも、実践することは容易ではありませんでした。しかし問いを立てることは、卒論では勿論、社会に出て自分らしく生きていく上では必要なので、諦めずに精進していきたいと思います。
野上元ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(社会学)B)
執筆:加瀬 瑛美菜
野上ゼミは、社会調査や社会学の研究法について学ぶゼミです。
社会調査の方法は、インタビューやアンケート、文献を使用した調査など様々な方法があります。ゼミではそういった調査方法をみんなで学びながら、自分で仮に決めた研究テーマにもとづいてそれぞれ実際にやってみているところです。
野上ゼミの魅力は、先生もゼミ生も穏やかな人が多く、自分の意見を自由に発言しやすい雰囲気があるところです。コロナウイルスの影響でゼミもオンラインで行われていますが、毎回の講義で必ず全員が発言する機会がありますし、野上先生はゼミ生の意見を温かく受け止めてくださるのでとても発言しやすいです。
インタビューについて学んだ際には、1人を取材することで、個人の経験を知るだけでなく、その人生から社会を見ることができるという社会調査の面白さを感じました。また論文や資料を題材にディスカッションする中で、自分の考えを相手にわかりやすく伝える力が身に付いたり、他のゼミ生の意見を聞くことで理解が深まったり新しい視点を得ることができました。
近藤孝弘ゼミ(ゼミナールⅠ〜Ⅳ(社会学)C)
執筆:紀本 理咲
私が所属している近藤ゼミでは、政治教育について学んでいます。今学期は、ドイツ、オーストリアでの政治の教育方法やその変遷を学び、戦後、両国で民主主義がどのように発展したか、そこに教育がどのように関わっているかを考えることが出来ました。また参加学生は卒業論文のテーマに、教育論をはじめ移民問題やいじめ等の社会問題など、それぞれ関心があるものを自由に選んで研究しています。自分が興味を持っていることについて学ぶことが出来る自由度が高いゼミだと思います。近藤先生が朗らかで優しい方なので、ほのぼのとした雰囲気で活動を行っています。ゼミでは学生が一人ずつ発表しますが、とてもやりやすいですし、学生の様々な意見や疑問を否定することなく受け止めて下さるので、発言もしやすいです。また学生同士も意見交換や議論を自由に行っています。少人数で自分らしく学ぶことが出来るゼミです。