School of Education早稲田大学 教育学部

【生涯教育学専修】「ひと」と「学び」の魅力が詰まった生涯教育学専修

科目情報

  • 科目名 :生涯学習概論Ⅰ、社会教育史
  • 科目区分:1年必修、2年必修
  • 専門分野:宇野 敬也

教育を「タテ」「ヨコ」から見る―生涯学び続けることの意味を考える授業

私は入学時、生涯教育が果たしてどのような教育なのかよくわかっていませんでした。正直、教育は学校中心で行われるものであり、生涯学び続けなければいけないことに疑問を持っていました。しかし、生涯教育学専修の体系的なカリキュラムは、その疑問を払拭し、生涯教育学の魅力を存分に伝えてくれるものでした。

まず講義科目としては、1年必修の生涯学習概論、2年必修の社会教育史などがあります。

たとえば、1年春学期の生涯学習概論Ⅰは生涯学習の考え方の基本を掴むことができます。これで、一気に考え方が柔軟になります。生涯教育概論Ⅰの担当は前田耕司教授であり、同専修の1年生が全員揃う貴重な講義でもあります。

講義では初めに自分自身のキャリアシートを作成します。それを基に、学びが社会とどのようにつながるのかを検討し、身近な活動や経験がすべて教育に含まれることが紹介されます。前田教授の専門分野が多文化教育や国際教育であるため、アメリカやカナダの多文化主義の解説もあり、「常識」と考えている日本の考え方が日本特有であることを学ぶことができます。

この講義で教育を「ヨコ」から見ることができるようになったところで、2年必修の社会教育史では、教育を「タテ」から見通す視点を身につけていきます。社会教育史は小林敦子教授が行うものであり、広く社会で行われてきた社会教育が、人間社会の歴史の中でどのような意味を持ってきたのかを学んでいきます。

具体的にはホモ・サピエンスの誕生から始まり、古代・中世・近世のヨーロッパ及び日本における社会教育について、江戸時代の寺子屋などの実例を挙げながら扱います。そして、人間の本質とは何か、教育とは何かを深く考える内容になっています。

私は文系であるため歴史は高等学校までに非常に多く勉強してきました。しかし生涯学習という観点から歴史を見ると、人は常に教育を必要としていたことを読み取ることができ、新たな歴史観を獲得することにも繋がります。

その他、講義科目として、米村健司先生ご担当の教育学概論では教育学の本質を、吉田文先生ご担当の教育社会学では、教育を社会学の視点から分析する理論的フレームワークを学ぶことができます。矢口徹也先生ご担当の博物館情報・メディア論、濱中淳子先生ご担当の社会教育課題研究など、実習や仲間との共同作業を含んだ興味深い科目も設置されています。このように、生涯教育学専修では、体系的に生涯学習を学ぶ充実したカリキュラムが準備されています。

また、生涯教育学専修の科目の特色としては、少人数で学ぶ実践系の科目が設置されていることです。1年における生涯学習基礎演習(雪嶋宏一先生、坂内夏子先生ご担当)、2年における社会教育研究、3年・4年における社会教育演習(ゼミ)があります。

たとえば、私が所属する「足で稼ぐ」をモットーとする小林敦子ゼミでは、ここ数年、「離島での教育を通じたコミュニティ開発」というテーマに取り組んでいて、島でゼミ合宿を実施しています。島での現地の方々、あるいは高校生との交流を通じて、地方が抱える課題や自分自身のこれまでの生き方を振り返る貴重な機会となっています。

紹介したい科目は上記以外にも多々あります。生涯教育学専修のすべての科目に共通していることは、学校で学習するだけではなく、「タテ」「ヨコ」の視点から教育を見ることで、生涯にわたって学習することの意味を発見できることです。皆さん方と生涯教育学専修で共に学べることを、心から願っています。

広島県の大崎上島におけるゼミ合宿から

受験生へのメッセージ:教育の面白さと奥深さを実感―生涯教育学専修で成長する

受験生の皆さん、授業紹介から具体的なイメージは湧きましたか?興味を持って学ぶ意欲を持っていただけたら幸いです。

生涯教育学専修は少人数授業が多く、また厳しい受験を通過してきた学生が多いので、活発な議論の中で成長を実感できます。

新しい観点から教育を見ることで、今までの学校での「勉強」が苦手だった、あるいは違和感を覚えてきた人も、「学び」というのはこんなに楽しいのか、と感じることは間違いありません。実際に学生の中で当初は生涯教育に興味を強く持っていなかった人もいます。しかし学んでいく中で、教育の面白さや奥深さを痛感し、生涯教育の視点からグローバルに社会を見る力が付いていきます。

新鮮な気持ちで学習ができる環境で、ぜひ未来の教育のあり方を一緒に考えていきましょう!

体育会に属しながら勉学に励んでいます。充実した大学生活を送りましょう!
2018年度入学 宇野敬也

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/fedu/edu/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる