Open Talk 地獄観光——死者に会える霊地、立山
早稲田大学国際文学館を訪れる方々に、文学を読む面白さや文学研究の魅力を感じていただくための講演会を開催しております。今回は早稲田大学文化構想学部講師の山吉頌平氏によるトークをお楽しみください。
富山県に位置する霊山、立山。豊かな自然、美しい景観、そして雄大な山容——。こうした魅力が古くから人々を惹きつけてきたことは確かですが、近代以前の日本において立山の名が広く知られていた理由は、その美しさだけではありませんでした。
立山地獄——本来は地底深くにあるはずの地獄が、立山の山中に存在し、そこでは生者が死者と再会できる。平安時代より、このような説話が語り継がれ、立山は「死の象徴」としての意味を帯びていくようになります。
今回のオープントークでは、立山信仰の歴史を概観しつつ、さまざまな文芸作品に描かれた立山地獄像を分析し、その変遷について考察していきます。
詳細
- 開催日時:6月19日(木)14:00~15:00
- 会場:早稲田大学国際文学館(通称:村上春樹ライブラリー)2階ラボ
- 言語:日本語
- 参加:どなたでも無料で参加できます。
- 主催:柳井イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト
- 共催:国際文学館
講演者
山吉 頌平(Shōhei YAMAYOSHI)
早稲田大学文化構想学部複合文化論系講師(任期付)。早稲田大学およびコロンビア大学で修士号、早稲田大学で博士号を取得。2016年に柳井イニシアティブ・リサーチフェローとしてUCLAにて滞在研究を行う。専門研究分野は中世文学、寺社縁起、山岳信仰。主な論文に「気多大社における吉田神道説需要の具体相:『気多神社古縁起』と謡曲〈鵜祭〉の分析から」(『早稲田大学大学院文学研究科紀要』2025.3)、「加賀国大野湊神社縁起の変遷」(『多元文化』2024.2)、「丹表紙本『高田大明神縁起』の成立年代について」(『説話文学研究』2023.9)などがある。
ファシリテーター
柳井イニシアティブコミッティメンバー:馬渕 花菜子
イベントに関する問い合わせ
- 柳井イニシアティブ事務局email: yanai.initiative★list.waseda.jp(★部分を@に変更してください。)