におう When We Were Together Inhaling the Same Scent
2023/レコードプロジェクト:匂いと記憶の共有
レコードプロジェクトは、会場にレコード旋盤を設置し、ゲストのトークを直接、その場で、レコードのA面とB面に刻む画期的なプロジェクトです。目には見えないものである「匂い」を体験し、言葉にして共有することを目指しています。昨年の成功を受けて、今年もこのプロジェクトが開催されました。
今回のゲストは、作家の小林エリカさんと嗅覚芸術家の上田麻希さんです。
昨年に引き続きアルトフォニックスタジオの山根アツシさんがレコード旋盤を操作しました。
レコードカッティングの体験
イベントは、山根アツシさんからレコードカッティングについての説明で始まりました。観客はスクリーンでレコードがカッティングされる様子を見ることができ、非常に貴重な体験でした。
A面:エッセイとコメント
ゲストの自己紹介と軽い雑談の後、A面のカッティングがスタートしました。小林エリカさんはこの日のために書いたエッセイを朗読し、上田麻希さんがコメントを付ける形式で進行しました。朗読された2つのエッセイには、B面へと続く匂いにまつわる話が盛り込まれていました。
B面:匂いの体験
休憩中に上田麻希さんが調合した香りのサンプルが会場内に配布され、観客の間絵”匂い”への期待が高まりました。
B面のカッティングがスタートし、上田麻希さんからサンプル瓶の開け方や匂いの嗅ぎ方のレクチャーを受けました。匂いを嗅いでみます。観客はそれぞれの感じたことを付箋紙に記入し、感じ方の違いを会場内で共有しました。終始観客とのコミュニケーションが中心となったB面。果たして”匂い”はレコードに刻まれたのでしょうか。それは、会場の外にびっしり張られた付箋紙から想像できるかもしれません。
お礼
素敵なエッセイを朗読していただいた小林エリカさん、エッセイにまつわる匂いを用意していただいた上田麻希さん、そして、昨年に引き続き出張ダイレクトカッティングを快くお引き受けいただき、レコードカッティングの貴重な様子を披露していただいた山根アツシさん、ありがとうございました。
このような素晴らしいイベントを実現していただき、感謝申し上げます。
開催情報
- 日時:2023年11月23日(木・祝) 16時~18時(開場15時30分)
- 会場:早稲田大学小野記念講堂

テキスト by 小林エリカさん×上田麻希さん