PASCHの青少年向けドイツ語研修は、今年はcovid-19感染症拡大の影響を受けてドイツでの開催が見送られ、「デジタルキャンプ(Digitalcamp)」としてオンラインで行われました。
高等学院からは、3年生の花塚くんが参加しました。花塚くんが参加したキャンプには、時差の大きくない国々約15か国から40名が参加し、20名ずつのグループに分かれて様々な活動に取り組みました。自分が所属していないグループの人たちとも週に2回ほど交流する機会もあり、多くの参加者と簡単なコミュニケーションを取ることができたそうです。
初のデジタル語学研修を終えた花塚くんに、インタビューしました。
―ドイツへ行って様々な国から来た参加者と一つの教室でドイツ語を学んだり、交流したりする姿はすぐに思い浮かべられますが、オンラインでの研修なんて、コロナ禍以前には想像もできなかったことですよね。参加前は研修について、どう考えていたのですか。
花塚:夏休みの間、ご縁があってPASCHのDigitalcampに参加させて貰ったのですが、正直言ってあんまり期待していませんでした。というのも、「家で留学するってどういうこと?」という思いが少しばかりあったからです。今年のDigitalcampは家のパソコンで世界中のドイツ語履修者と机を共にする形態でした。2週間の予定でプログラムに参加しましたが、「家で留学って果たして可能なのか?」という疑問はずっとありました。
-実際に、日本の自宅にいながら留学を開始した時はどう思いましたか。
花塚:パソコンの前で迎えた初日、若干の緊張はありましたが、楽しかったんですよ。僕自身、一度に沢山の海外の人と交流するのは初めてでしたから、沢山の話を聞けて新鮮でした。衣食住が日本と違う話、信じている宗教で生活に工夫をしている話など。PCの前でもこの新鮮さは強烈なものでした。
-家にいながら異文化体験ができたということですね。キャンプは「持続可能な社会」というテーマのもと、ドイツ語の授業を始め様々なプログラムがあったと聞いていますが、一番印象に残っているものは何ですか。
花塚:最終日のプレゼン発表ですね。SDGs(持続可能な開発目標)に関連したことを2週間勉強して、それを元に最終日にチームでプレゼン発表をしました。これが1番骨が折れました。グループごとに発表の準備をするため、メンバーとのコミュニケーションが普段より多くてとても大変でした。SDGsのどれをテーマにして、どういう資料を作って、誰がスプリクトを作るのか、等々。海外の人と外国語、それも相手にとってももちろん外国語であるドイツ語で話すのはつくづく難しいと思い知る一方で、お互いにキャンプに参加する前に必要な設備を整えていたから、資料を作るのはとてもスムーズでした。発表は無事に終わってプログラムも終了したのですが、やはり先生も生徒も初めてのオンラインでの留学でしたから、みなさん寛容で優しかったです。自分が理解出来ていないときは、他の参加者の人がこっそり意味をチャットで教えてくれたり、オンラインならではの交流もありました(笑)
-最後に、オンラインで語学研修に参加したことについて、率直な感想を聞かせて下さい。
花塚:時差もあって、住んでいる国、母語も異なるような人達とリアルタイムで交流をした時間は本当に楽しかったです。オンラインでしか出来ない体験を出来たかなと思います。日本で、ましてや自宅で沢山の友人に出会えたことに感謝です。