本校SGHプロジェクトの一環として実施している「越境対馬」ゼミでは、朝鮮半島から対馬を経て北部九州へと「越境」する中で、文化の多様性や文化摩擦について考えています。
今年度は、対馬において増加している韓国人観光客をめぐり、地域社会がどのように変容しているか、また、教育の現場ではそれにどのように対応しているかということをテーマにして活動しています。
その越境対馬ゼミでは、生徒8名とともに7月28日~8月4日にかけて、以下のような行程でフィールドワークを実施しました。
現地での日程は以下のとおりです。
- 7月28日 東京→釜山 在釜山日本国総領事館訪問
釜山泊 - 7月29日 対馬釜山事務所訪問 朝鮮通信使歴史館見学
釜山泊 - 7月30日 釜山港→比田勝港(対馬) 長崎県立上対馬高校訪問
上対馬高校生徒および対馬滞在中の韓国人高校生とともに、比田勝におけるフィールドワーク(商店や韓国人観光客)
上対馬泊(民泊) - 7月31日 対馬観光物産協会上対馬支部での聞き取り 佐須奈小中学校訪問 対馬市立東小学校訪問
豆酘・内山泊(民泊) - 8月1日 民泊先での活動
豆酘・内山泊(民泊) - 8月2日 対馬市役所での聞き取り シーカヤックにて、海から浅茅湾と金田城を見学
豆酘泊 - 8月3日 厳原でのフィールドワーク 対馬→福岡
博多泊 - 8月4日 九州国立博物館 太宰府天満宮
解散
釜山では、韓国人観光客が対馬を訪れる背景について、韓国側の視点から聞き取りを行い、さらに比田勝において実際に韓国人観光客にインタヴューすることで、どのような人が何を求めて対馬にやってくるのかを調査しました。
対馬では、様々な地域を訪問し、北部・中部・南部それぞれの地域における韓国人観光客をめぐる反応や、教育現場での取り組みについて聞き取りを行いました。
今後は、調査結果をもとに対馬という「交流」と「摩擦」の最前線における問題を構造的に把握し、対馬をモデルに、異なる文化的背景を持つ人どうしの共生のあり方について考えていきます。
そして、11月11日(土)午後に行われるSGH成果報告会において、越境対馬フィールドワークの学習成果を報告いたします(生徒による発表)。
※過去のSGH活動は、SGHウェブサイトをご覧ください。