夏季休暇中、7月28日(月)~8月2日(土)の日程で上海・蘇州フィールドワークを実施いたしました。
このフィールドワークは、江蘇省蘇州中学での合同研究発表会および蘇州・上海における調査を通して、近代化における日本と中国との関わりについて学ぶことを目的としています。今回の研修は新型コロナウイルス流行の影響を受け、6年ぶりの実施となりました。
[蘇州市内調査]
7月28日に蘇州着。29日に蘇州市内を見学・観光しました。
蘇州では市内の日本紡績工場や日本人租界地跡地などを訪ねました。残念ながら改装工事中の場所もあり、以前見学した紡績工場や租界地跡をすべて見ることができませんでしたが、かつての煉瓦造りの建物を生かしてリノベーションされた商業施設などを見学することができました。
また、午後からは歴史的な町並みが残る平江路を見学しました。手漕ぎの船に乗っての見学は、ゆったりとした速度と船からの風景があいまって、暑さを忘れるひとときとなりました。
蘇州では生徒達はホームステイを体験、蘇州中学の生徒宅に二泊しました。ホームステイ先のご家族は、学院生たちをあたたかく迎え入れてくれ、食べきれないほどの沢山のごちそうでもてなしてくれたそうです。また、バディの生徒に蘇州の街や有名な庭園などを案内してもらい、それぞれ楽しく美味しい蘇州の夜を過ごしたようです。
[7月30日 江蘇省蘇州中学での合同研究発表会]
7月30日に江蘇省蘇州中学にて合同研究発表会を行いました。本年の共通発表テーマは「日本と中国の文化交流」。使用言語は英語、または中国語でした。食・音楽・スポーツ・庭園・お茶をテーマにそれぞれの文化の違いや交流について理解を深め、これからの日中関係について考える機会となったようです。
発表会後は蘇州中学の敷地内にある蘇州中学の博物館や隣接する孔子廟を見学しました。また、できたばかりの卓球・アーチェリー場で蘇州中学の生徒たちとスポーツ交流を行いました。アーチェリー初心者がほとんどだったのですが、交流が終わるころには皆仲良くなり、本庄にもアーチェリー場を作りましょう!とアーチェリーのとりこになるものが多くいました。
[7月31日、8月1日 上海市内調査]
7月30日に台風が上海・蘇州に直撃した影響で、移動予定が多少ずれたのですが、午後に高速鉄道で蘇州から上海に移動。町歩きの後、外灘を見学しました。
翌8月1日は上海で市内調査を行いました。国語の教科書でもおなじみの魯迅は晩年を上海で過ごしたため、上海市内には魯迅ゆかりの地がいくつかあります。今回は、魯迅公園を散策したのち、上海魯迅博物館を訪れました。多くの魯迅に関する資料をゆっくり見ることができ、充実した時間となったようです。
午後の自由時間はせっかくなので、と皆で漢服を着る体験をしました。普通に観光地を巡るのとはまた少し違った面白い体験となりました。
新型コロナウイルスの流行以降、中国では、キャッシュレス化が進み、現金をほぼ使うことがなくなっています。変化する中国を実感し、これからの日本と中国の関係について、一層考えるきっかけとなったようです。参加した学院生には夏休みの貴重な体験となったと思います。