10月15日(火)に課外講義「これがサイエンスだ!」の2024年度第8回講義が開催されました。
基本的に、この課外講義は教員が担当するものですが、今回は数学科の峰教諭の指導のもと、「高校生にとって『量子もつれ』の理解は可能か」というテーマで卒業論文を執筆中の3年生の逸見康介さんが講義の大部分を担当しました。今回の特別講義は、逸見さんの開発した教材を用いた教授実験を兼ねて行われています。
この講義では、まず量子とは何か、ということについて説明がありました。特に、電子が波動性を示す実験の例(2重スリット実験)が示されました。
その後、ベルの不等式の紹介と導出があり、物理学に課される性質のうち、局所性と実在性を両立することができない実験例が示されました。つまり、局所性を守る限り、「(物理量を)測定するまで、値が決まらない」ということを認めざるを得ない、ということが説明されました。また、量子的な相関についての紹介から、量子もつれの説明をし、講義が終わりました。
聴講者からは「同級生が説明することで親しみやすい」「より数学的な説明が欲しい」など多くの意見や質問が寄せられました。