2026 年 7 月 27 日(月)から 29 日(水)にかけて、課外講義「これがサイエンスだ!」のゼミ合宿が行われました。この合宿では「授業では扱わない専門性のある内容を探究し、進学や将来について新たな視点をもつ」ことを目的とし、参加者は数学・化学の 2 パートに分かれ探究活動を行い、最終日には成果報告会を実施しました。
それぞれのパートでは、次のような探究活動を行いました。
数学パートでは、対称群を用いたエニグマの解析を行いました。課外講義では扱えなかった定理の証明やエニグマの内部構造のさらなる分析も行い、最後に具体的な暗号解読も行いました。
化学パートでは、一般的な繊維の化学構造を学んだ後、様々な繊維が織り込まれた「多繊交織布」を身近な色素で染色する実験を行って、良く染まる繊維と色素の組み合わせについて考察しました。また最後に、本庄早稲田の杜ミュージアムで開催中の企画展「紡ぐ・伝える-日本の近代化を支えた本庄地域の蚕糸業-」を見学し、本庄における繊維産業の歴史について理解を深めました。


また、7 月 28 日(火)には東京科学大学大学院生の西森先生から「セカンドブレインを構築しよう」というタイトルで特別講義がありました。この講義では、AI の発展の様子や扱うスタンス、ノートツールを紹介しました。また、数学パートの活動においても学んだ知識をマインドマップを活用して整理する実践を行いました。
最終日の成果報告会では、生徒による成果報告のほか教員による成果報告や基調講演も行われました。
・生徒による成果報告
数学パート「対称群によるエニグマの解析」
化学パート「古くて新しい繊維と染色の化学」
・教員による活動成果報告
数学科 根本教諭「カタラン定数について」
物理科 大塚教諭「高校生による古墳の宇宙線透視」
・基調講演
数学科 成瀬教諭「モデルをつくること―世界を理解する営みとして―」
成果報告会は一般公開し、外部の方にも聴いていただきました。生徒発表では、背景となる理論をはじめとして、数学パートによる暗号解読のデモンストレーションや化学パートによる染色した繊維の実物の紹介などの実践的な内容もあり充実した発表でした。教員発表では、カタラン定数の無理数性の証明に向けて、カタラン定数の有理数係数の線形関係式に関する結果の紹介、宇宙線(宇宙からの自然放射線)を用いた高校生による本庄市の古墳の非破壊探査活動「墳 Q」プロジェクトの紹介が行われました。基調講演では、科学におけるモデルの役割やその分類についての講義がありました。また、数学教育学は科学のひとつであるという前提から、これまでの研究の中で先生がどのようなモデルを構築し、どのような知見を得たの
かを紹介いただきました。理論の面白さや授業と最先端の技術のつながりを実感したという感想のほか、「憧れ」や楽しさといった感情が、生徒たちの前向きな将来への姿勢にとって重要であるということが感じられるような声が多くありました。
参加者は、この 2 泊 3 日の探究活動を通して新たな仲間と出会い、共に課題に挑戦する中で、多くの学びを得たようです。また、教員による発表や講義を通じて、それぞれの取り組みに触れ、大いに刺激を受けていました。成果発表会では、生徒たちが得た充実感や確かな手応えが、その表情から伝わってきました。改めまして、本合宿の実施にあたり、ご協力いただきました皆様に心より感謝申し上げます。






