2024年6月14日(金)に「これがサイエンスだ!」第6回講義として、数学科教諭の矢島史仁先生から「海洋プラスチック問題を考える」というタイトルで講義していただきました。
講義では、プラスチックが海に流出することのなにが問題なのかを議論したあと、種々のデータをもとに今後数十年間のプラスチックの廃棄量を予測し、最終的に私たち人間がプラスチックをどのように利用すべきかについて考えました。
講義を通して、海のプラスチックごみを減らすためには、(1)プラスチックの使用量を減らす(2)プラスチックが海に流出しないようにする(3)代替素材を考える、などの視点があることを確認できました。
講義の最後に、木を原料としてつくった、プラスチックと見た目や質感がそっくりの素材「透明板紙」を紹介しました。透明板紙は、JIS規格の紙の定義「植物その他の繊維を膠着させたもの」に合致しつつ、透明性とある程度の厚みを有する新素材です。
参加者からは「映像や素材の実物なども多く見せてくださったため、海洋プラスチック問題により現実味と危機感を感じました」や「データを他の分野から持ってきて推測することは珍しかったので良い経験になりました。環境の面でも統計の面でも考える力がつきました」といった感想があがりました。
この講義は海洋研究開発機構(JAMSTEC)からの協力を得て実施しています。