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猟師さんから学んだ自然への畏れ〜「狩り部」ってなんだ3〜

猟師さんから学んだ自然への畏れ〜「狩り部」ってなんだ3〜

高谷 健人(社会科学部3年)

2月の活動で、初めて「槍による止めさし」を体験した。止めさしとは、仕留めた獲物を殺す行為で、槍でやる場合は、箱罠(鉄格子の罠)の中で暴れるイノシシの心臓を一瞬で刺すことが必要だ。私たち早稲田大学狩り部は銃を使っていないので、かかった獲物に止めをさすには、槍など刃物でおこなう必要がある。今回は、その練習をさせてもらった。獲物は50kgほどで特別大きいイノシシでもないのに、さらには箱罠の中にいるのに、それにもかかわらず、ぼくは非常に恐怖心をもった。

箱罠の中で暴れるイノシシ。その迫力は凄まじい。

今まで見てきた止めさしは、基本的に猟師さんが銃で止めさしするのを、少し距離を置いた場所から見ていた。そのため、身の危険を感じたことは全く無かった。しかし、今回の体験を通じて、銃も猟犬もない状態で止めさしをおこなうことは、極めて難しいことを学んだ。イノシシは、シカと違い敵に向かって襲いかかってくる可能性が高い動物だ。仮にぼく一人で罠にかかった獲物を目の前にしても、何もできないだろう。やはり人間は弱い生き物だ。そう考えると、今後の狩り部としての活動、さらには猟師として自立していくためには、銃免許の取得あるいは猟犬の育成が必要だと感じた。どちらも学生がおこなうのは難しく、狩猟世界の奥は本当に深い。

現地でシカ肉のバーベキューを味わう筆者

関連して、今回は、止めさしに対して全くといってよいほど抵抗を感じなかった。狩り部の活動を始めた当初は、「目の前で生きているものが死ぬこと」に対して大きく動揺していた。しかし今回はそれがなかった。「肉を食べたい」という欲求に、非常に忠実になったのかもしれない。プロの方が捌いたシカ肉、イノシシ肉は、本当に美味しい。2年近く携わる中で、良いか悪いかは別として、命を奪う場に慣れたこともある。これは、「命の重みを感じられなくなってしかったのかもしれない」と考えたが、やはりそれは違う。食べ物を粗末にすることに対して感じる怒りは、狩り部の活動をつうじて強まったし、環境のことを考えて行動することも圧倒的に増えた。

おいしいお肉にする精肉技術を修行中

猟師さんたちは本当に自然に対する畏れを持っていて、自然に感謝していると思う。獣害は農業、林業だけでなく地方の人口減少など様々な理由が複雑に絡まっている。その中で動物たちと本気で向き合っている猟師さんたちから学ぶことは多い。

 

狩り部のサイト

Twitter 狩り部@早稲田大学

「10年やっても半人前」の猟師の世界〜「狩り部」ってなんだ2〜

初めての狩猟の現場〜「狩り部」ってなんだ1〜

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