この度国際日本学拠点ではDavid Atherton助教授(Harvard University)をお迎えし、「近世初期の日本における作者とは?-読本の挿絵からその答えを導く」と題した講演会を下記の通り開催いたします。みなさまのご参加をお待ちしております。
題目:「近世初期の日本における作者とは?読本の挿絵からその答えを導く」
日時:2018年1月15日(月) 16:30-18:00
場所:早稲田大学戸山キャンパス 33号館16階 第10会議室
言語:英語
質疑応答:英語/日本語
予約不要
<講演会要旨>
1770年代からの草双紙には、物語の作者という新しい種類のキャラクターが登場するようになる。そうした登場人物としての作者は、執筆に行き詰まって苦悩したり、徹夜をしたり、締め切りに間に合わせようと必死になったりする。そのような作品において、作者は主人公として、読者が手にしているまさにその本を書き上げようと奮闘するのである。本発表は、草双紙の作者たちが、自らの創造的労働の価値を高めるべく、主人公としての作者というモチーフを通して、作者の創造的労働と本の制作・出版に携わる他の様々な人々(版元、画工、筆耕、彫師、摺師など)の労働とが異なるものであることを主張していった過程を考察する。また、そうした作品を通して、創造の過程というものが近世においてどのように思い描かれていたのかを分析する。
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