Research Theme 研究テーマ
波動場とその中で生活する人間のコミュニケーションの理解に関する研究
Research Director 所長
Member メンバー
- 及川 靖広 理工学術院基幹理工学部教授
- 小川 哲司 理工学術院基幹理工学部教授
- 菊池 英明 人間科学学術院人間科学部教授
- 小林 哲則 理工学術院基幹理工学部教授
- 井上 敦登 総合研究機構客員次席研究員(研究院客員講師)
研究キーワード
音響学、音響工学、音コミュニケーション、音場、光学的音響計測、複合現実技術、XR、コミュニケーションエイド、音響信号処理、知覚情報処理、AR/MR、高速1bit技術
研究概要
音を中心とした波動場とその中で生活する人間のコミュニケーションの理解、さらに快適なコミュニケーションの実現を目指し、「波動場・コミュニケーション科学研究所」での研究成果を高度化、発展させ、様々な形での成果の社会還元を進める。目標として、時間・空間および個々の人間と関わる条件/制約に関わらず円滑なやり取りができるコミュニケーションを支える技術の研究開発を進める。主要な研究内容は以下の通りである。
- 光学的音響計測手法の開発、それを用いた音情報取得の研究を進めてきたが、さらに高度化する。具体的には、計測領域の拡大、計測音圧レンジの拡大を進め、計測対象の拡大を目指す。音源近傍の計測とそれに基づく音源の記述、音源近傍波動場の解析に役立てる。昆虫を含む多彩な計測対象で観測・評価を行いコミュニケーションの要素抽出を行う。
- 計測技術と複合現実(AR/MR)技術の融合をさらに進める。計測現場のデジタルトランスフォーマーション(DX)を進めるとともに、物理現象とその中で生活する人間とのインタラクションを生み出し、コミュニケーションの可能性を広げることを目指す。
- 新型コロナ感染症の拡大により遠隔会議システム、リアルタイム配信システムが急速な勢いで広がった。それらシステムは非常に有効であるとともに雰囲気が伝送されにくいことによる対面コミュニケーションとのギャップ、音と映像が重要な情報伝達手段であることが改めて確認される状況となった。これまで我々が取り組んできた高速1bit信号処理に基づく記録・伝送・再生技術を用い高精度な空間の伝送を実現し、雰囲気をも伝送する快適な音コミュニケーションの実現を目指す。伝送した音空間の歪みを計測・可視化をする手法を確立し、その評価に用いる。
- これまで、高速1bit技術に関する研究会を定期的に開催し近年の「ハイレゾ」普及の一旦を担ってきた。研究開発に伴って得られた知見の正確な理解と普及を目的とした研究会を年2回程度開催する。学外の共同研究者等をお呼びしての卒論修論合同発表会を開催し、知識の共有と成果の発信を行う。
- 研究開発成果を社会において実用化させるための技術経営戦略的検討も行う。