Research Theme 研究テーマ
Research Director 所長

Member メンバー
- 青木 隆朗 理工学術院先進理工学部教授
- 川西 哲也 理工学術院基幹理工学部教授
- 史 又華 理工学術院基幹理工学部教授
- 前原 文明 理工学術院基幹理工学部教授
- 森田 逸郎 理工学術院基幹理工学部教授
- 渡邉 孝信 理工学術院基幹理工学部教授
- 池田 研介 一般財団法人電力中央研究所上席研究員
- 菅野 敦史 名古屋工業大学教授
Institute of Radio Photonics for 6G Networks
光、テラヘルツ、無線、ネットワーク
第六世代移動通信システム(6G)が次の時代のサイバーインフラとして注目を集めており、世界レベルで研究開発に力が入れられている。この6Gのキーテクノロジーは、ネットワーク技術、ナノ・材料、コンピュータなどの狭義のICTだけでなく、交通、電力、都市、環境など、さまざまな応用領域の技術進化とも密接につながっている。本研究所では、この6Gに関する要素技術と社会インフラへの実装に関して横断的、先端的かつ先導的な研究を行う。
本研究プロジェクトでは、光と電波の性質を兼ね備えるテラヘルツ波に関する技術に注力する。光ファイバ、マイクロ波とともに、無線区間と有線区間を融合したネットワーク構築に不可欠な要素である。現代のネットワークでは、仮想化技術の進展によりエンドユーザがハードウエアの存在を意識する機会が無くなりつつあるが、さらなる通信容量、信頼性の向上にはユーザとネットワークをつなぐ物理伝送媒体の革新が絶対不可欠である。例えば、第五世代移動通信システム(5G)ではこれまで用いられてきたマイクロ波帯の電波に加えて、より高い周波数帯であるミリ波帯が積極活用されている。5Gの次の世代として期待される6Gにおいては、更に高い周波数帯であるテラヘルツ技術が重要技術として位置づけられている。5Gにおける新たなハードウエアのシンボルが「ミリ波」であるとすると、6G実現のカギとなる媒体は「テラヘルツ波」となることは間違いない。しかしながらテラヘルツ波は大気中の減衰が大きいため、テラヘルツ通信は伝送距離が1km以下に限定される。そこで、光通信技術との融合が不可欠となる。
具体的には以下の内容の研究項目に取り組み、6Gに貢献するシステム・デバイス技術を実現し、その社会実装を促進することを目指す。
(1)光・無線融合ネットワークハードウエア
光ファイバと無線通信を融合するために不可欠な高い周波数で動作するデバイスやサブシステムに関する要素技術研究を行い、最適なネットワーク構成を検討する。
(2)テラヘルツ帯無線
100GHz以上の高い周波数を用いる無線装置の開発を行う。テラヘルツ帯での電波伝搬特性の調査・解析も行う。
(3)高速光通信技術
簡便な構成で所定の信号伝送特性をもつ光ファイバ伝送についての研究を行い、これを実現するためのデバイス構成について検討を行う。
(4)周波数利用効率向上
光ファイバ通信・無線通信において、変復調方式を最適化し、周波数利用効率向上を図る。
(5)IoT応用技術
HAPSやドローン、小型センサなどを組み合わせたIoTネットワーク向けの伝送システムの基礎設計を行う。電源供給方法についても基礎検討を行う。
本プロジェクトでは、上述の新たな伝送媒体「テラヘルツ波」に注目しつつ、デバイス・システムの各要素の先端研究を進めるとともに、交通・電力などの社会インフラシステムを6Gのアーリーアダプターとして位置づけ、関連分野の公的研究機関との緊密な連携を図り、大型プロジェクト実施の基盤としての機能を果たしていく。また、持続的発展可能な社会の実現のキーとなるカーボンニュートラルの実現をICT活用により推進すると同時に、ドローンやHAPSなどの新規プラットフォームと先進通信技術の融合を追求する。先導的分野として計測・評価技術に焦点をあてつつ、社会で広く用いられるエンドユーザ向け技術への展開をねらう。社会実装を進める上での指針を示すための科学・学術への貢献も重視する。
テラヘルツ通信研究開発における我が国の役割
Beyond 5G研究開発促進事業 委託研究
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