Center for Data Science早稲田大学 データ科学センター

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データサイエンス×参議院選挙予測

第1回 早稲田大学 データサイエンスコンペティション

2019年7月27日(土)、早稲田大学(以下、早大)は、第1回 早稲田大学データサイエンスコンペティションを早大早稲田キャンパス(東京都新宿区)で開催いたしました。

あらゆる分野でデータサイエンスの重要性が高まるなかで、早大ではデータ科学総合研究教育センターを核として、各専門領域で培われてきた知見と、最新のデータサイエンスの融合を進め、双方のスキルを兼ね備えた実践的な人材の育成を進めています。

早大のデータ科学総合研究教育センターと政治経済学術院の共催で、早大としては初開催となる本コンペティションでは、2019年7月21日に投開票が行われた第25回参議院通常選挙をケースとして、自発的にエントリーした早大の学生の各チームが、それまでに身に着けたデータ解析手法を駆使し選挙結果の予測を競い合いました。冒頭では、政治経済学術院の上田路子准教授が開会の宣言をするとともに、本コンペティションは、選挙結果の予測の精度や予測モデルの斬新さなどを競い合うものであることを会場の聴衆に対して日英両言語で説明いたしました。また、司会はデータ科学総合研究教育センターの野村亮教授とドウシャオリン准教授が務めました。

早大の各学部・研究科や附属高校からエントリーをした総勢61チームのうち、投票日前日までに43チームが予測結果・発表資料を提出。発表会当日、43の参加チームのなかで、事前審査を通過した13チームだけがコンペティション会場で発表することに。

日本人学生と留学生の混合チーム、附属高校生も参加したチーム、英語で発表したチーム、つい最近国際ジャーナルで発表されたばかりの欧米の最先端研究を基にして解析を行ったチーム、立候補者の顔の特徴や名前の画数などを評価指標に組み入れたチーム、機械学習を用いたシステムを構築して分析したチーム、政党支持率等の社会情勢データに着目したチームなど、各チームがそれぞれ際立った個性と特徴を発揮した発表を展開。予測と実際の選挙結果はいずれのチームにおいても高い精度を示し、ユニークで高レベルな発表が続いた会場で来場者は終始熱心に聞き入っていました。

発表したいずれのチームもレベルが高く、最終的に最優秀賞を含む全8部門が選ばれ、協賛企業から各賞と賞品が贈呈されました。

最優秀賞に選ばれたのはチーム番号3 「Remember2016」。メンバーは政治経済学部に在籍する3名(林さん、橋本さん、近さん)。

林さんによれば、チーム名の“Remember2016”は、Brexit選挙やトランプ政権誕生が生じた2016年、既存の大手メディアがことごとく予測を外していく中で、データサイエンティストの予測が見事に的中させていたことに衝撃を受けて、データサイエンスやその学びの重要さを感じたので、その年にあやかって名付けたとのこと。

総評を行ったデータ科学総合研究教育センター教務主任の須子統太准教授は、

「想像を超える61チームのエントリーがあり、さらに授業や試験と並行して、厳しいレギュレーションのなかで43チームが最終的に応募してくれたことはとても喜ばしかった。いずれもレベルがとても高かったので、そのなかで13チームにまず絞り込むだけでも審査員にとって大変難しいものだった。このなかで最優秀賞を選出するため、審査員による議論が白熱したので予定していたよりも長く時間がかかったが、最終的に“Remember2016”を最優秀賞とした。

このチームは他のチームに比べても、選挙区と比例区の二つの対象について両方とも緻密な分析が出来ていた。人数の制約、分析、その他厳しいレギュレーションがありながら、両方でここまでの結果を導き出せたのは、このチームの総合力が抜きんでていたという印象を受けた。」

と述べました。

閉会にあたり、データ科学総合研究教育センター所長の松嶋敏泰教授は、協賛企業へ感謝の念を示すと共に

「発表したいずれのチームもデータサイエンスをとても勉強した上で、熱心に分析している様子が伺えました。参加した全ての学生の熱意と能力を感じ、早稲田の学生はさすがだと痛感しました。データ科学総合研究教育センターでは、各学部・研究科で身に着ける専門性に加えて、データサイエンスの知識とそれを操るスキルを身に着け世界に有用な人材を育成していくことを目的としています。今回、様々な学部や学院生が参加してくれたことも喜ばしかったです。」

と述べ、参加した学生全ての弛まない努力とデータサイエンスを用いて社会課題を解決しようとする姿勢を称えました。

会場外では、43チームによるポスター発表を開催。来場者の直接投票によるポスター部門賞も選ばれました。参加チーム代表者が、その分析手法を来場者に説明したり、他チームの分析手法に驚いたり、興味を示したり、お互いを励まし合う姿が見られました。

★ 授賞チームおよび参加チーム情報はこちらから

開催趣旨・コンペティション概略

本コンペティションは、早大学生・大学院生・附属高校生を対象として、統計やデータサイエンスのスキルを組み合わせ、世の中の事象の正確な予測を行い、競い合うことを目的としています。本年度が初開催です。第1回となる2019年度は、2019年7月21日に投開票が行われた第25回参議院通常選挙を対象とし、選挙結果の予測の精度やモデルの斬新さなどを参加61チームで競い合いました。予測にあたっては、アクセスが制限されているデータを除き、どのようなデータを用いることも可能です。二つの選挙制度を対象とし、比例代表については、各政党の得票率、選挙区については全候補者の当落を予測します。チームの構成員数は最小2名、最大4名です。

各チームは予測結果を投票日前日(7月20日)に事務局に提出しています。

審査は、各チームの予測が実際の選挙結果にどれだけ近似しているかを基に評価します。これに加えて、予測モデルの内容、発表会当日に審査員の前で行うプレゼンテーションに対する評価を合わせて最終的に授賞チームを決定しました。プレゼンテーションを行う上位13チームは発表会当日に発表されました。ポスター発表は全チームが行い、ポスター賞は主に聴衆による投票によって決定しました。発表は日本語もしくは英語で行われました。

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