Graduate School of Environment and Energy Engineering早稲田大学 大学院環境・エネルギー研究科

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草鹿 仁 (教授)

草鹿 仁 (教授)kusaka

主な略歴はこちら(研究者DB)

主な研究分野

カーボンニュートラル モビリティ,ゼロエミッション,パワートレイン,プロパルジョンシステム,熱エネルギー反応工学,熱エネルギー変換工学

研究室の特色

早稲田大学理工学部機械工学科のエンジン・エンジンシステムに関連する分野は,1918年(大正7年)に開設して以来,多くの有為な人材を社会に輩出してきました。この間,実際のエンジンや関連装置・機器類等を対象とした実践・実証的な教育・研究方針を一貫して採用し,特に環境・エネルギーに関わる研究テーマを継承してきました。現在は創造理工学部総合機械工学科,創造理工学部総合機械工学専攻及び環境・エネルギー研究科で研究・教育を実施しています。詳細は研究室のホームページをご覧ください。(http://www.f.waseda.jp/jin.kusaka/)

西早稲田キャンパスにエンジン・触媒テストベンチ8室,レーザー計測室,急速圧縮膨張装置があり,本庄キャンパスでは4モーター式シャシダイナモメータにより,走行状態の自動車を丸ごと計測することができます.これらを活用した実験的なアプローチと十数台の計算機サーバーを利用したモデル化と同モデルを用いた理論解析により高効率でクリーンなエンジン,触媒,バッテリー,モーター,インバーターも含めた自動車用パワートレインの研究を展開しています。多くの研究は国,企業からのプロジェクト研究で,草鹿教授のみならず,Ratnak Sok准教授をはじめ共同研究を実施している企業,国立研究所からの研究員,博士課程学生,修士課程学生及び学部生も参加します。「研究」は「勉強」と違って正解は誰も知らないので,指導というよりは,共に一緒に考えるというスタンスでチームで研究に取り組む姿勢を大切にしています。また,文武両道をモットーにバスケットボール,Fishingをはじめとした各種スポーツ,季節ごとのリクリエーションも楽しんでいます。

最近では英文でかつレベルの高いJournalに学術論文を投稿して採択されることが大学には求められています。このため,私の研究室では海外における英語の学術講演を大学院生には経験してもらうことと,英文Journalに論文を投稿し採択されることを目指しています。大学院生も含めて海外出張が多いのも研究室の特徴です.

主な研究テーマ

エンジン,排ガス浄化触媒システム,ハイブリッドシステム,電動パワートレインが研究対象で,熱エネルギー変換・反応工学について研究を行っています.そして,最終的には燃焼反応,表面反応,電気化学反応と熱流体モデルを連成した数値予測モデルによりエンジン触媒や電池の内部の輸送現象を解明したり,電動パワートレインのモデル化と各種制御について最適化を行うことでエネルギー変換効率の向上や排出ガスの低減を予測し,実験により実証することを目指しています.主な研究テーマは次のとおりです.

1)微粒子の生成に関する燃焼実験及び核形成,表面成長と酸化,凝縮過程を考慮した微粒生成の数値解析
2)高効率火花点火エンジン燃焼,火花点火エンジンのノック及びHCCI(Homegeneous Charge Compression Ignition)燃焼の実験・解析と数値流体コードによるシミュレーション
3)燃料噴霧発達及び燃焼過程の可視化計測とSpray and Combustion Modeling
4)火花点火エンジン,圧縮着火エンジン燃焼による排出ガス・燃料消費率の同時改善と詳細な素反応過程を考慮したSpray Combustion Modelingによる噴射パターンの最適化。
5)Urea SCR(Selective Catalytic Reduction) に関するミニ・リアクター及びマイクロリアクターを用いた実験研究及び1次元及び2次元数値流体シミュレーション
6)微粒子(すす)除去:DPF(Deisel Particulate Filter) 及びSCRコートDPFに 関するミニ・リアクター及びマイクロリアクターを用いた実験研究及び数値熱流体シミュレーション
7)三元触媒に関するミニリアクター及びマイクロリアクターを用いた実験研究及び1次元及び2次元数値流体シミュレーション
8)エンジンのモデルベース開発・制御による排出ガス適合プロセスの高速化及び排出ガス・燃料消費率の同時改善
9)リチウムイオン電池の反応・輸送モデリングとサーマルマネジメント
10)eMachine(モーター,インバーター)のモデル化とそれらのサーマルマネジメント
11)HEV,PHEV,BEVの車両数値予測モデルの構築とそれを用いた最適エネルギーマネージメント手法の研究

取得可能な学位

修士(工学),博士(工学)

拠点キャンパス・活動内容

研究室: 西早稲田キャンパス58号館 226室

実験室:
1階  熱流体実験室(第1〜6機関室,急速圧縮膨張装置)
61号館 363室 計算機サーバー室
63号館 地下2階  レーザー計測室,単気筒エンジン機関室,多気筒エンジン機関室

90-6号館 1階 4輪 シャシダイナモメータ

在籍者の出身学部・学科

【修士】
早稲田大学創造理工学部総合機械工学科,東北大学工学部,名古屋大学工学部,北九州工業大学工学部,明治大学理工学部,Universität Stuttgart(Germany),University of Leeds(UK), University of California, Santa Cruz (US),Purdue University(US),  Indian Institutes of Technology, Anna University(India), 精華大学(中国),中南大学(中国),吉林大学(中国),ハルビン工業大学(中国), 上海理工大学(中国),華東理工大学(中国),国立精華大学(台湾), Cambodia Institute of technology
【博士】
早稲田大学大学院創造理工学部総合機械工学専攻,早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科,早稲田大学先進理工学部電気電子情報学科, 東京大学大学院,
名古屋大学工学部応用物理学科,明治大学理工学部機械工学科,Institute of Technology of Cambodia,京都大学大学院(2名),東京工業大学大学院,広島大学大学院

就職先状況

トヨタ自動車,日産自動車,マツダ,スズキ,いすゞ,日野,三菱ふそう,デンソー,三菱重工業,IHI, コマツ,豊田自動織機,JR東海,NGK, ENEOS, 出光興産,東京ガス,日本海事協会,東京電力,NTTデータ,三井住友銀行

主に完成車メーカー,自動車産業関連企業

教員からのメッセージ

自動車のような完成品を製造し販売することは,資源をもたない我が国の国際競争力を維持,発展させていくためには極めて重要です。これまで,多くの製品 が,高品質な素材を生みだしながら,パッケージ化,製品化で苦杯をなめてきたことはご存知のとおりです。自動車という日本の基幹産業がもしなくなったと き,我が国はどうなるでしょうか?
本研究室は,次世代自動車研究機構(https://www.waseda.jp/inst/nextgv/)において,産,官と協力しながら,2050年においても自動車用パワーソースの主流としてさらなる効率向上と排出ガスのクリーン化が求められるエンジン,エンジンシステムハイブリッドシステム(含 プラグイン)さらには,バッテリーのみで駆動する電気自動車を対象に研究を展開しています。数百km に及ぶ長距離を高速で巡航できる高効率なエンジンは遠い将来をもってしても未だ魅力的です。今後はハイブリッド自動車においては,カーボンニュートラル燃料の活用とゼロエミッションを達成することになりましょうし,脱炭素電源を活用した電気自動車の研究開発も一部の車種には必要となってきます。研究室は創造理工学部総合機械工学科,創造理工学研究科総合機械工学専攻をはじめとする本学出身の学生が多くを占めますが,高い志,強い意志,学部における熱力学,流体力学の確かな基礎学力を身につけた学生であれば 他国や本国における 他大学出身者の方も大歓迎です。

在学生(卒業生)からのメッセージ

草鹿研究室は内燃機関,電気自動車,触媒といった自動車に関連する研究を行う歴史のある研究室です.様々なエンジンや充実した実験装置を備えた多くの実験室があり,研究内容に合わせて数値計算シミュレーションも使い,各々研究を行っています.多くの研究はカーボンニュートラルやゼロエミッションといった諸問題の解決のために国や企業との共同研究を行っており,恵まれた研究環境にいると心底感じています.
研究で大切なことは実験で起こった現象を数式で説明できることだと考えます.そのためには多くの数式を知っていることが現象の理解を助けてくれます.草鹿研究室を目指す皆さんは熱力学・流体力学を中心に知識を吸収してください.皆さんと一緒に研究ができることを心待ちにしています.(2023年度修士課程1年 清水 邦彦)

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