• ニュース
  • 「環境システム評価論」 特別講義―大久保山散策

「環境システム評価論」 特別講義―大久保山散策

「環境システム評価論」 特別講義―大久保山散策
Posted
Fri, 07 Jul 2017

2017年6月30日撮影

6月30日(金)、「環境システム評価論」(納富信教授)の授業では森林インストラクター・環境カウンセラーの神座侃大(じんざまさひろ)さんを外部講師としてお招きし、特別講義―大久保山散策が行われました。授業の様子を取材させていただきましたので、ご紹介いたします。

まずはレクチャールームで森林の生態系について講義が行われました。

今回フィールド観察をおこなう大久保山は、レクチャールームのある93号館や本庄高等学院が建つ本庄キャンパス一帯の森林を指します。大久保山は人工林(雑木林Ⅱ)に分類され、農業用に人が利用する目的で特定の木々を植えて育てた里山とのこと。人が利用し手入れをしてきた里山は、現在は資源としての価値が薄れ、衰退が進み、それが大きな環境破壊に繋がっているとの説明がありました。

レクチャールームでの講義終了後、いよいよ大久保山に突入します。建物から一歩足を踏み出すと、そこには大久保山の緑豊かな森林が広がっています。学生の皆さんは長靴や虫よけスプレー持参で準備万端。いざ神座さん先導のもと、山へと向かいます。

山に入ってすぐに神座さんが手にしたのは、葛(くず)の葉です。漢方薬でおなじみの葛根湯の主剤となる植物です。こんな身近な場所に自生していることに驚きました。

ヤマザクラは木が硬いため、昔から敷居や版木として利用価値が高く、有用(換金)樹木として植えられていたそうです。

大久保山の主な構成樹種は、薪炭材として用いられるコナラ、クヌギ、ヤマザクラ、アカマツだそうです。講義の中で説明のあった「萌芽更新」により成長した木々についても、実際に確認することが出来ました。約45分ほどの観察でしたが、目の前に新幹線の駅があるとは思えない、自然豊かな景観に学生の皆さんも驚いていた様子でした。

雑木林の活性化は生物多様性の維持、周囲の環境の浄化等、環境問題に大きく関わっています。講義の中で、神座さんから『山の衰退はすなわち国の衰退である』という秋田藩の家老・渋江政光の言葉が紹介されましたが、環境崩壊が進む現代で、雑木林の維持管理がいかに必要か考えさせられる講義でした。