交換留学の充実した早稲田だからこそ実現した、貴重な学修体験
- 1999年
- 京都大学法学部卒業
同年 厚生労働省入省、法令整備等を担当 - 2006年
- 早稲田大学大学院法務研究科入学[3年標準課程]
- 2007年
- ミシガン大学ロースクール(LL.Mコース)へ交換留学
- 2008年
- ニューヨーク州司法試験に合格
- 2009年
- 早稲田大学大学院法務研究科修了
同年 新司法試験合格、新63期司法修習生 - 2010年
- 弁護士登録
- 2011年
- 西村あさひ法律事務所に弁護士として勤務
留学を視野にいれて学校選びをし、
制度が充実していた早稲田を選択
早稲田ロースクール入学前、厚生労働省で約7年にわたり、年金、介護保険制度の法令改正や女性の労働環境整備など様々な案件に携わってきました。こうした業務を通じて、法令というツールを用いて施設や個人が抱える悩みを直接解決したいと思うようになり、また、官庁の仕事は2年ごとに担当が替わる中「ひとつの案件を責任持って最後まで見届けたい」と考えるようになったことから、一念発起し、弁護士を志しました。
仕事上、諸外国の制度についての情報収集・分析をしてきたことを通じて、他の価値観や制度を知ることが、柔軟な思考や新しいアイデアを生むことを学んできました。そのため、一度は外国に住んでその国の価値観や制度をどっぶり体感したいと考えていました。ロースクールを選ぶ際も留学制度が整っていることが1つのポイントでしたが、早稲田はアメリカの優秀なロースクールとの交換留学制度を有していたことから、数校合格した中でも「是非早稲田に行きたい」と思いました。実際、私が留学させていただいたのも、ミシガン大学というアメリカでもトップクラスのロースクールであり、このような素晴らしい大学と提携していることは早稲田の大きな魅力だと思います。
アメリカと日本の司法試験に合格
留学が法曹としての可能性を拓いてくれた
2007年6月から2008年8月まで1年2ヶ月間の留学でしたが、ミシガン大学ロースクールには、世界33カ国から約80名の外国人留学生が集まっていました。そのほとんどが母国で弁護士や学者として働いていた人達で、彼らとの議論や交流はとても刺激的でした。アメリカではロースクールの成績が就職に直結するため、学生は皆必死で勉強していました。
日本の法制度は、文章化された法律を元にそれを解釈して事案に当てはめる「成文法」が基本ですが、一方のアメリカは、蓄積された判例を元にそれらの判例と事案を比較検討していく「判例法」主体の国です。LL.M.ではライフワークである社会保障関係の科目を中心に履修しましたが、日本とは全く異なる法制度の国で、多様な価値観を持つ世界中の学友と共に学んだ経験は、私の頭をとても柔らかくしてくれました。
私の場合、アメリカと日本の司法試験に無事合格することができましたが、留学は就職活動にも非常に役立ちましたし、これからの法曹は、自身の活躍の場を広げるためにも何か+αを持っていることが大切だと思います。留学によって、視野が広がったことに加え、今後の法曹としての道も拓けたことを実感しています。