Graduate School of Letters, Arts and Sciences早稲田大学 大学院文学研究科

その他

地域の教育課題について学ぶために進学(教育学コース:笹島康仁さん)

私が教育学コースを志望した理由

文学部教育学コースを卒業後、高知新聞社で記者として働いていました。教育担当としての取材や支局長として赴任した宿毛市・大月町・三原村で、「高知県内でも中心地から遠いほど学習機会や進路選択の幅が狭まる」などの地域間格差を目の当たりにし、地域と教育について考えたいと大学院で学ぶことを決めました。同時期にフリーランスとして独立し、取材・執筆活動は続けることにしました。

コースの雰囲気、教員・学生などとの交流

小さなコースなので、仲は良かったと思います。同期は5人(自分が最年長)でした。教育学の古典を読む読書会を開いたり、修士論文を検討し合ったり。とてもよい刺激になりました。フィールドワークなどに行かれる教員も多く、大学の外に足を運ぶ機会も貴重な経験になりました。教授陣はそれぞれ個性的ですが、学生・院生の教育に熱心なのは変わらず、修士課程でもこのコースで学ぶことができてよかったです。少しでしたが、教育学研究科の授業も履修することができ、とても勉強になりました。

研究にかけた思い

研究対象とした宿毛高校大月分校は特殊な経緯をたどった学校です。住民運動によって県教委の決定を覆して設立されたのに、閉校する頃には生徒数が激減し、町内からの進学者はわずか。閉校決定時も大きな運動は起こりませんでした。地域の課題を解決する前に、「なぜ地域に必要とされていた教育機関が、なくなってしまったのか」を考えるための研究にしたいと取り組みました。

修了後、修士課程での生活を振り返って

問題意識はあったものの、修士論文の構成がなかなか決まらず苦労しました。入学前にしっかりと計画を練り上げておくべきだったと思います。一方、大月町をフィールドにした「取材」ではなく「調査」をしたことで、知ったつもりでいた「大月町」を新たな視点で見ることができたと思います。幸い、研究したことについて町で話す機会もいただき、地域の教育について考えてもらうこともできました。このことは、大学院に進んでいなければ起こらなかったことなので、よかったと思います。

プロフィール

千葉県出身。早稲田大学文学部教育学コース卒業後、高知新聞記者を経て、2016年2月にフリーランスとして独立。同年4月に早稲田大学大学院文学研究科教育学コースに進学した。在学中は地域と教育をテーマに研究。修士論文の題目は「高知県大月町における高校の変遷と住民意識の変容——住民運動で設立された宿毛高校大月分校(1974-2014)を事例に」。修了後も記者、フォトグラファーの仕事を続けながら、大月町において教育機関との連携を進めるコーディネート業務を2020年度より受託している。

(2021年2月作成)

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