Graduate School of Letters, Arts and Sciences早稲田大学 大学院文学研究科

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絵を見る、絵を読む(美術史学コース:大澤茉歩さん)

大澤茉歩(修士課程(美術史学コース)在学生)

 

私が美術史学コースを志望した理由

修士課程への進学以前は、早稲田大学文化構想学部複合文化論系に在籍していました。もともと日本の古典文学や芸術に広く興味があり、ゼミ論文では、『今昔物語集』『宇治拾遺物語』などに見える「鬼」の説話と、絵画作品に描かれた「鬼」との繋がりを中心に扱いました。学部在籍時にも、美術史関連の授業をいくつか履修していましたが、論文執筆の学びの中で、より深く美術史の領域にも踏み込んでみたいと思ったのが、進学を志した契機です。

美術史学コースの雰囲気、教員・学生などとの交流

在学生には、早稲田大学文学部から進学した方が多いですが、他大学出身の方や留学生もいらっしゃいます。私自身、ほとんど誰とも面識のない状態で文学研究科の美術史学コースに進学しましたが、すぐに雰囲気に馴染むことが出来ました。

授業では、個人の研究に関する発表のほか、実作品を扱うこともあります。先生方や受講生との活発な意見交換を通じて、日々新たな知見が得られています。

研究にかける思い

現在は、中世に制作された「仏鬼軍絵巻」の研究に取り組んでいます。修士課程に入って間もない頃に、早稲田大学図書館に従来の研究で未紹介であった「仏鬼軍絵巻」の伝本が所蔵されているのを知ったことが、この研究の始まりでした。修士課程の二年間のなかでは、論文執筆に際して、いくつかの作品を調査することができました。実物の作品と向き合う緊張感と喜びは、研究を続けていく何よりの原動力でもあります。調査のほか、各地の美術館・博物館で開催されている展覧会も、作品と出会える貴重な機会ですので、なるべく多く足を運ぶようにしています。

作品研究において、制作背景などを考える際には、絵巻という作品の特性上、詞書(テクスト)と画面(イメージ)の両方を分析していく必要があります。そのため、美術史学コースの授業だけではなく、他のコースの授業にも積極的に参加するように心掛けています。より広い視野で絵巻を読み解き、研究成果として還元していくことが今後の目標です。

修了後の予定

修了後は、博士後期課程に進学し、修士課程での研究のさらなる深化を目指します。何百年という時を経て伝えられてきた作品の魅力を、多くの人に発信していけるよう、日々努力していきたいと考えています。

プロフィール

早稲田大学文化構想学部複合文化論系卒業後、早稲田大学大学院文学研究科修士課程美術史学コースに進学。修士論文の題目は「「仏鬼軍絵巻」の成立と展開」。

(2023年3月作成)

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