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2026年9月 SILS卒業式・GSICCS学位授与式を挙行しました
Fri 25 Sep 26
Fri 25 Sep 26
2026年9月19日(土)、大隈記念講堂にて、2026年9月 国際教養学部(SILS)卒業式および国際コミュニケーション研究科(GSICCS)学位授与式が執り行われました。式典は全て英語で行われ、学部卒業者178名、修士課程修了者24名、博士学位受領者2名、計204名が、早稲田の杜から、世界へと羽ばたいていきました。
ご卒業おめでとうございます。今日、57名のSP1の学生、119名のSP2の学生、2名のSP4の学生、24名のGSICCSの修士課程の学生、そして、2名のGSICCSの博士課程の学生が卒業します。おめでとうございます。今日という晴れ舞台に、皆様の保護者の方々もさぞお喜びのことでしょう。
今年は、2月に始まったイスラエルとアメリカ合衆国によるイラン攻撃があり、世界はますます混迷を深めています。その一方で、将来への希望を感じさせるニュースもありました。「アルテミス計画」の成功です。私自身の専門が宇宙物理学であることと、今年が学術院長、学部長として最後の年ですので、独断と偏見で、このお話をさせていただきたいと思います。アルテミス計画は、ギリシャ神話におけるアポロの双子の妹であり、月の女神であるアルテミスに由来しています。この計画は、月面にある資源を活用しながら持続可能な拠点を建設し、人類が月で長期間にわたって活動することを目指す、これまでにない壮大な計画です。
今年4月に行われたミッションでは、リード・ワイズマン、ビクター・グローバー、クリスティーナ・コック、ジェレミー・ハンセンの4名の宇宙飛行士が、4月1日に地球を旅立ち、6日目に月近くを飛行した後、10日後、無事に地球に帰還しました。多様性を象徴する乗組員達で、グローバーは有色人種として初めて、コックは女性として初めて、そしてハンセンはアメリカ人以外として初めて月に接近した宇宙飛行士となりました。今回のミッションは、「宇宙は全人類のもの」という理念を世界に示した歴史的なミッションでありました。
アルテミス計画は、2020年10月に日本を含む8カ国が署名した「アルテミス合意」に基づいて進められています。20世紀半ばは、アメリカとソビエト連邦が宇宙開発の覇権を競い合う冷戦時代でした。しかし、その後、国際宇宙ステーションの建設・運用を通じて、宇宙開発には国際協力が不可欠であるという認識が共有されるようになり、「アルテミス合意」への参加国は現在では70か国にまで広がっています。アルテミス合意は、21世紀の宇宙探査を、平和的、責任ある、そして透明性のある形で行うための共通の原則を定めたものです。人類が共通の目標に向かって協力できることを示す象徴であり、未来への希望を見出すことができます。
1977年に太陽系外を探査する目的で打ち上げられたボイジャー探査機は、地球外知的生命体に向けたメッセージを記録したゴールデンレコードを搭載しています。その中で、ジミー・カーター第39代アメリカ大統領は述べています。「これは、はるか遠くの小さな世界からの贈り物です。私たちの音、科学、映像、音楽、思考、そして感情を表したものです。私たちは、自分たちの時代を生き抜き、皆さんの時代へとつながっていくことを目指しています。いつか、私たちが直面している問題を解決し、銀河文明の一員となれることを願っています。このレコードは、広大で荘厳な宇宙で、私たちの希望、決意、そして友好を示すものです」
国家間の対立や国際情勢の混迷が深まる今日にあって、われわれは、未来への責任ある行動を示せるかの岐路に立っています。理論物理学者である佐治晴夫さんは、「見えない」から「ない」のではなく、「見えない」というのは受け手の問題であると訴えています。自らを囲む国家や社会の垣根を超え、他者の立場に立って物事を考え、「相手の立場だったらそうすべきだったのではないか」と思考し、異なる立場に対する理解をより深めてください。
われわれは、「未来」を変える自由を「今」持っています。
国際教養学部の卒業生は「リベラルアーツ」を学び、国際コミュニケーション研究科の卒業生は「国際コミュニケーション」を学び、努力を重ねてきました。しかし、今日で君たちの学びは終わりではありません。この卒業式の後からは、それぞれが自分自身を教育し続けてください。自分自身の教育を今後続けていくうえで、次の3つのことをこの場で覚えておいてください。
1つ目は、卒業後もいろいろな人と出会ってください。大学生活で、さまざまな人との出会いが君という人間を生まれ変わらせたように、今後もいろいろな人と出会って大いに議論してください。早稲田大学創立者である大隈重信は、どのような厳しい状況下であっても、良からぬ方向に状況が変わったとしても、相手と話し合うことを決して諦めなかったそうです。自分の意見に固執せずに、相手の意見が素晴らしければ、自分をいつでも変えるという闊達さを忘れずに、いろいろな人との出会いを大切に大いに議論してください。
2つ目は、本を読み続けてください。本には人類が育んできた知恵が閉じ込められていて、我々が本を開けるのを待っています。本を読むことにより、我々は新たに生まれ変わり続けることができます。本の中では、空間的に離れた海外に住む遠く離れた人や、時間的に離れた歴史上の人物などとも会話をすることができます。
今日、卒業する学生は入学して初めて日本語を学習した学生も多いのではないでしょうか?今では、第二言語あるいは第三言語としての日本語を習得し、読み書きができるようになったと思います。村上春樹さんをはじめ多くの素晴らしい作家も、君達の同窓生です。卒業してからも、日本語の本も読むようにしてください。
3つ目は、自分の意見を発信するために文章を書き続けてください。講義での多くの課題や卒業論文を通した学びでは、自分の思いを届けたい相手に対して、自分の目的をうまく果たせるように文章を書く訓練をしてきました。「考えるために書き、書くために考える」という習慣を続けてください。書くことは、社会に発信する最も重要な方法であり、皆さんにとって将来も鍛え続けることが重要です。
我々、教員も皆さんと同じように自分自身の教育を行なっていきます。今日から、早稲田は皆さんにとっての母校になります。悩んだ時も、嬉しい時も、何かあればいつでも母校に戻ってきてください。我々はいつでも皆さんの味方です。社会の舞台で大いに活躍してください。
国際コミュニケーション研究科長 式辞
ドゥテ シルヴァン マッチュウ ジュリアン 国際コミュニケーション研究科長
国際教養学部 成績優秀者表彰・卒業生代表挨拶
国際教養学部 卒業生代表(総代)
修士課程成績優秀者・論文優秀者・博士課程修了者表彰・修了生代表挨拶
国際コミュニケーション研究科 修了生代表(修士総代)