School of Human Sciences早稲田大学 人間科学部

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ダンスを科学する研究室

ダンスを科学する研究室

人間科学部 健康福祉科学科3年 北原瑠南(きたはら・るな)

私の所属する三浦研究室(三浦哲都准教授・人間科学部)では、「パフォーマンス認知科学」という新しい学際領域研究を行っています。三浦研ではダンスや音楽などのパフォーマンスにおいて、優れたパフォーマンスを生み出す身体の仕組み、心の働きを認知科学の手法を用いて分析します。さらにパフォーマンスを鑑賞する人の身体や心を計測し、パフォーマーと鑑賞者との相互作用を研究しています。例えば、バレエでは観客の「ブラボー」という掛け声でダンサーの気分が高まり、さらにいいダンスをすることができます。このようなダイナミックな認知過程を研究することで、パフォーマーに役立つ研究を進めています。

ゼミ生は全員パフォーマーで、ストリートダンスやチアダンス、バレエ、バトンなど様々なパフォーマンスをしています。パフォーマーならではの視点で、普段のパフォーマンスでの疑問や困っていることから卒業論文のテーマを考えることができ、ゼミ生は「感動」「表情」「緊張」「華」「スキル」などをキーワードに研究を進めています。ゼミの授業では、論文の内容を理解するために実際に動いて確かめたり、急に踊り出したりする人がいるほど賑やかです。

私は3歳の頃に近所のバレエスタジオでクラシックバレエを始めました。小学生までは習い事の1つでしたが、中学と高校はバレエ漬けの毎日で、パフォーマンスをする魅力に惹かれて行きました。自分の踊りを映像で見る機会が多くなり、人体の動きに興味を持つようになりました。回転するときに意識することを変えただけで回りやすさに変化が起きたり、ポーズでバランスを取るときにポーズに入る前の足の運びを工夫するとバランスを取りやすくなったりすることを発見しました。このような経験から感覚だけではなく理論的に考えることで、さらに上達できるのではないかと考えるようになりました。


バレエ公演での著者

そこで大学では舞踊の表現行動を学びたいと思い、お茶の水女子大学を志望していましたが念願叶わず、心理系に進路を変更し早稲田大学人間科学部に入学しました。人間科学部では2年生までの学際的な講義で様々な分野を学ぶことができ、興味も広がりました。3年生からのゼミ選択では、大学で新たに学んだ心理学や認知科学と、最も興味を持っていたダンスが融合した学問を学ぶことができる三浦研を選びました。

三浦研の醍醐味はゼミ合宿と言っても過言ではありません。今年は都内で二泊三日のゼミ合宿を行いました。卒論に向けて研究を進めるために講義や研究発表はもちろんありますが、三浦研ゼミ合宿の面白さはテーマパークでの実習やダンスのワークショップがあることです。今年は東京ディズニーランドに行き、全員が心拍計を胸に装着し、アトラクションに乗っている時やパフォーマンスを鑑賞している最中の心拍の変化を計測しました。その際の心理指標も取得し、自分の感情と心拍の関係を調べました。遊びのようですが、生体反応を体で理解するための真面目な実習です。また、ストリートダンスやバレエのワークショップを行いました。自分の未経験分野のダンスには苦戦しましたが、普段とは違う踊りを経験することができました。私はストリートダンスをするのが初めてだったので、音の取り方や上体の使い方が難しかったです。未経験のダンスをする事で視野が広がり、自分の専門以外のダンスに関する論文への理解が深まりました。


ゼミ合宿の写真:ディズニーでの心拍計測(左)とバレエのワークショップ(右)

卒業論文研究では、自分が幼い頃から関わってきたバレエの動作を研究することで、今後の自分の踊りに生かすことはもちろん、今後バレエをする方が理論に基づいたトレーニングができる環境づくりに貢献したいと思っています。バイオメカニクスと認知科学を合わせた手法で、バレエのターンアウト(足を外側に開く動作)を分析しています。バレエの動きはダンスの基礎と言われることが多いため、研究内容は他のダンスに活用することができると考えます。

また、現在三浦研では「外反母趾とバレエスキル」をテーマにした研究で、クラウドファンディングにより研究費を募集しています。足の形がバレエの姿勢に影響を及ぼすという三浦先生の研究をさらに発展させるためのプロジェクトです(https://academist-cf.com/projects/136?lang=ja)。三浦先生のTwitter(https://twitter.com/MiuraWaseda)では、このプロジェクトの進捗やバレエの科学に関する情報を発信しています。ご支援のほど、よろしくお願いいたします! ゼミでの三浦先生の講義では、ダンスが科学の対象として認められるまでに、紆余曲折を経て来られたことを伺いました。私は大好きなバレエを科学することができる三浦研に入ることができて、とても嬉しく思っています。三浦研でダンス科学をさらに発展させ、バレエ界に貢献する研究ができるように努力していきます。

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