About School of Human Sciences

人間科学部について

人間科学部について

人間科学部は、「人間環境」「健康福祉」「人間情報」という3つのキーワードから学科が構成されています。3つの学科は従来の縦割り的な構造を越えてそれぞれの学問領域をまたがって多くの視点から学ぶことが可能な、柔軟で学際的なカリキュラムが用意されています。
また、文理融合のバランスのとれた学びの追究と、自らが具体的に問題を見い出し解決を図ることができる問題解決能力に優れた人材の育成を目指しています。 多彩な学問領域に触れることにより、幅広い知識を持ちながら、専門性を深く極めていくことが可能な学部です。

大学院人間科学研究科・人間総合研究センターと有機的な連携を図りながら総合的に「人間」探究を深める教育・研究の場は、必ずや皆さんの知的モーメントと実践力を高めていくことを期待します。

人間環境科学科

人間を主体とした『環境』という視点から、さまざまな環境と人間の関わりを複合的に見つめていく

人間が生活し発達する過程では、さまざまな『環境』を必要とします。 人間環境科学科ではその環境を広く大きくとらえ、それを構成するあらゆる生物の生態、システム、文化、人間、社会、心理や人間行動を学際的、複合領域的に研究しています。環境は空間軸だけでなく、時間軸にも伸ばしてとらえる必要があります。たとえば、地質学的、考古学的アプローチは過去の人間が環境とどうかかわってきたかを理解するのに役立つでしょう。

このような広い研究対象をわかりやすく説明するために「生物・環境」、「社会」、「文化」、「心理・行動」という四つの学系(領域)に分けていますが、学生や教員は必ずしもこの枠組みの中にとらわれる必要はありません。どこかの学系を中心に研究してもいいし、横断的に広く勉強しても構いません。入学する学生自らが新しい環境観をもち、教員とともに各分野のすそ野を広げていく努力を通じて、真の人間環境科学が構築されていくことになるでしょう。

人間環境科学科の学びのポイント

多くの専門科目の中から主体的に選び、学ぶ

環境に関する多くのテーマから主体的にテーマを選択し、履修計画を立てることができます。自然をフィールドとした環境学や生物学、人間と環境とのかかわり、社会について探求する心理学や社会学など、環境の多面的な要素を幅広く学んでいきます。文系科目入学でも、理系科目入学でも、基礎から学び、理解を深めていくという、文理融合の人間環境科学科だからこその特色が、新たな可能性への扉を開きます。

問題解決能力を身につけ、さらに高度な研究へ

複合領域にわたる学びを通じて、人間環境に関する総合的な知識を習得し、取り巻く状況を丁寧に観察し、自ら課題を見いだし解決する能力を身につけていきます。大学院人間科学研究科に進学すれば、さらに高度な研究に取り組むことができます。

フィールドワーク、実習科目の重視

講義を中心とした専門科目だけでなく、体験を伴う科目も重視しています。環境系、社会系、文化系には日本国内、国外に調査地をもって研究する教員が多数在籍しており、フィールドワークを体験することが可能です。一方で、心理学、行動学の実験や調査を学内で行ったり、生物分野では実験室での分析、コンピュータシミュレーションの基礎を学ぶこともできます。 アウトドア派、インドア派のいずれであっても、さまざまな研究手法を学べます。

学系

沿革『人間環境科学科』>学系図表

人間環境科学科は4つの学系(領域)から構成されています。

生物・環境系

人間や動植物がどのようなところで生息しているか、また地球上における資源ネットワークなどの点から、食料・農業・環境問題にどうアプローチできるかを研究しています。環境生態学、地球環境科学、大気化学、動物生態学、環境経済学などを専門とする教員達が指導にあたります。

社会系

社会学と人類学の領域から、家族や格差、地域社会、都市化、持続可能性など、社会的環境のさまざまな問題について研究しています。家族社会学や労働社会学、都市社会学、アジア社会論、社会人類学、人口社会学、環境社会学などを専門とする教員で構成されています。

文化系

考古学や文化、ことばの面から環境をとらえ、人と人、人とモノの関係を研究しています。地域や社会、技術、歴史、文化など研究テーマは多岐にわたっています。文化人類学、社会人類学、日本考古学、移民研究、科学史、ドイツ地域文化、スペイン地域研究などを専門とする教員が指導にあたります。

心理・行動系

家や街、地域コミュニティなどを環境としてとらえ、その中で心や行動がどのようにつくられ、変化するか、そのプロセスを研究しています。建築学、環境心理学、社会心理学、発達行動学、発達心理学などから総合的に、環境への能動的なかかわりを検討します。