どらま館企画「憲法と身体」再考
8月15日は、「終戦記念日」です。
この記事では、昨年8月8日〜10日に開催されたどらま館企画「憲法と身体」について、いま、あらためて考えるために、「憲法と身体」企画を踏まえて書かれた呉宮百合香の論考「公の時代における個の身体」を掲載します。
呉宮 百合香
ダンス研究。現在、早稲田大学文学研究科博士後期課程在籍、(独)日本学術振興会特別研究員。ダンスフェスティバルや公演の企画・制作に多数携わるほか、公演評の執筆も行う。
「公の時代における個の身体」を読んで
今回、「憲法と身体」企画を“再考する”という目的のもと、企画に関わってくれていたどらま館制作部のメンバーにこの論考を読んでもらい、考えたことを文章にしてもらいました。
ふたりの書いてくれた文章は、昨年の「憲法と身体」の企画の中で行われたワークショップやレクチャーパフォーマンスの経験を思い起こして書かれたものではあるのですが、「コロナ禍のいま」を強く引き受けた内容だと感じました。呉宮氏の論考は新型コロナウイルスの被害が大きくなる前に書かれていた文章なのですが、それを読む側の背景(=生活)が大きく変わって、違和感や閉塞感がより際立って感じられるのかもしれないと思います。
この二つの感想文は、「いまを引き受けて書かれた文章」として、重要な指摘を含んでいると思います。そして、このどちらの文章ともが、先の見えない状況に困惑していることも無視できません。このことについて、時期は定かではありませんが、改めて、呉宮氏と水谷先生、制作部のメンバーとで対話の場を設けるなど、今後の活動につなげていきたいと思います。(制作部:宮崎)