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2021年度寄贈文学学術院再編・東日本大震災資料
大学と文学学術院は、どのように学生に向き合おうとしたのか
Fri 06 Mar 26
大学と文学学術院は、どのように学生に向き合おうとしたのか
Fri 06 Mar 26
早稲田大学歴史館所蔵の「2021年度寄贈文学学術院再編・東日本大震災資料」には、浦野正樹・文学学術院教授(2011年当時は文学学術院長)が収集した震災関連資料が含まれています。
本Web記事のテキストおよび画像の引用にあたっては以下の情報を出典として付記してください。
- 著者名:早稲田大学歴史館
- タイトル:2021年度寄贈文学学術院再編・東日本大震災資料
- 掲載サイト:早稲田大学歴史館
- 公開日:2026年3月6日、更新日:2026年3月10日
- URL:https://www.waseda.jp/culture/archives/news/2026/03/06/6976/
浦野正樹名誉教授からのメッセージ
東日本大震災が起こった2011年冬は、早稲田大学にとっても特別の冬だった。震災直前の入試では、スマホを利用し外部との通信機能を介した受験生による入試不正事件が発生し、大学関係者はその新しい型の不正への対応に神経をすり減らし、震災時にようやく事件の全貌が見え始める段階に入ってきた時期であった。そうした緊迫した雰囲気のなか、3月11日に東日本大震災が発生して刻々と被害状況が伝えられ、衝撃的な規模にまで拡大していく。テレビ画面を通じて津波が東北地方沿岸を襲う様子は15年たつ今でも、記憶に鮮明に残っている。
その後、怒涛のような日々が続き、学内外の被害状況の確認と緊急対応、学生の安否確認と状況把握に追われ、そして原子力発電所の大規模事故を契機にした首都圏全体での計画停電と大規模集会の自粛要請、卒業式などの行事の中止決定がなされていくことになる。とくに文学学術院では、2007年度に発足した新しい文化構想学部・文学部の第1期生が卒業を迎える時期にもあたる重要な節目の季節でもあった。そして、その後、次年度の新学期もやや遅れて始動させる変則的な編成をすることを余儀なくされていった。
こうしたなか、早稲田大学では、東日本大震災の被災地の現状とそれに対する支援を見据えて、ボランティア活動を通じて被災各地と連携しながら、それを学生同士・教職員同士で共有し、自分たちでできることを考え模索するさまざまな試みが始動していった。そのひとつとして、教職員、大学院生、学部学生を繋ぐ組織として、文学学術院を核としてできたものの活動が、この展示資料でも紹介されている。その当時の活発な学生たちの活動を少しでも感じ取っていただければ、ありがたい。
2026年3月10日
浦野 正樹(震災当時の文学学術院長)
資料群「2021年度寄贈文学学術院再編・東日本大震災資料」より震災関係資料
資料番号119「〔東日本大震災資料 第2回東北地方太平洋沖地震全学緊急対策会議の開催〕」
資料番号120「〔東日本大震災資料 文学学術院の対応〕」
資料番号120「〔東日本大震災資料 文学学術院の対応〕」
資料番号122「〔東日本大震災資料 2011年度新入生対応行事案など〕」
資料番号122「〔東日本大震災資料 2011年度新入生対応行事案など〕」
資料番号122「〔東日本大震災資料 2011年度新入生対応行事案など〕」
資料番号122「〔東日本大震災資料 2011年度新入生対応行事案など〕」
2014年8月8日の大学トップサイト特設ページ「東日本大震災への本学の対応について」。国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)より。
2011年5月14日の文学学術院Webサイト。Internet Archiveより。
資料番号123「〔東日本大震災資料 学生の安否確認の現状について〕」
資料番号123「〔東日本大震災資料 学生の安否確認の現状について〕」
資料番号123「〔東日本大震災資料 学生の安否確認の現状について〕」
資料番号124「〔東日本大震災資料 震災に見舞われた各県出身の学生及び家族の安否確認のためのフローチャート〕」
資料番号125「〔東日本大震災資料 授業日程変更への対応〕」
資料番号127「〔東日本大震災資料 4月11日開催追悼イベント資料〕」
資料番号127「〔東日本大震災資料 4月11日開催追悼イベント資料〕」
資料番号127「〔東日本大震災資料 4月11日開催追悼イベント資料〕」
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資料番号128「〔東日本大震災資料 文・文構一期生卒業大放談会 チラシ〕」
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資料番号129「『早稲田ウィークリー』1247号〔東日本大震災資料 学生ボランティア関連〕」
資料番号129「『早稲田ウィークリー』1247号〔東日本大震災資料 学生ボランティア関連〕」
資料整理を担当して
2021年度に浦野先生からご寄贈いただいた資料には、第一文学部・第二文学部の募集停止や文化構想学部・文学部が創設されるプロセスなどを辿ることのできる資料とともに、2011年3月11日に発生した震災関連の資料もありました。
今すぐに参照される資料ではないだろうとは思ったものの、いつか閲覧したい人がいらっしゃるに違いないと確信し、丁寧にアーカイブしました。
どの資料からも緊迫感が伝わってきましたし、同時に、被災地出身の学生にどのように対応すべきかという迷いも感じられます。安否確認のフローチャートを見ながら一人一人に電話をされている先生方の姿を想うと、胸が痛くなりました。
早稲田大学歴史館嘱託職員 大門泰子
2011年3月11日15時半ごろ、大勢のひとびとが大隈庭園に避難していた
「2021年度寄贈文学学術院再編・東日本大震災資料」は、2022年6月に開催された新収資料展「ご寄贈ありがとう展」にて「文学部・文学学術院教務関係資料」としてご紹介した資料群です。本資料群を含む2021年度寄贈資料は、2026年度中に文化資源データベースにて目録を公開する予定です。












