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開催報告:SGU特別セミナー「Empirical Strategies Toward External Validity」江上尚輝先生(コロンビア大学政治学部助教授)

早稲田大学スーパーグローバル大学創成支援事業 実証政治経済学拠点は、2023年12月7日に、コロンビア大学政治学部助教授の江上尚輝先生をお招きし、SGU特別セミナー「Empirical Strategies Toward External Validity」を開催しました。

江上先生は、政治学方法論の分野で統計的因果推論や機械学習に関する新たな方法の開発、および実証研究への応用について、国際的なトップジャーナルに研究論文を掲載されている気鋭の政治学者です。今回のセミナーでは、近年、社会科学分野で因果推論を行う際に関心が高まりつつある、外的妥当性に関する研究について講演いただきました。

政治学における実験研究(サーベイ実験、ラボ実験、フィールド実験)の興隆とともに、内的妥当性についての理解は深まってきました。その一方で、外的妥当性、すなわち特定の事例に関する実験研究から導かれた因果効果が、他の文脈でも見られるかについて、体系的な検証方法は確立されていませんでした。江上先生は、内的妥当性を担保しつつ外的妥当性を向上させるための新たな方法として、合成有意サンプリング(Synthetic Purposive Sampling)により複数の事例を選択し、同時に因果効果を推定する方法(Multi-Site Causal Studies)を提唱しました。さらに、この方法の実証研究への応用を促すため、江上先生が自ら開発した統計パッケージ(spsR)も紹介されました。

参加者からは、Contextを跨いで複数の箇所で実験をすることの重要性は分かるが、予算には制約もあり、それぞれの箇所で一定数の回答者を確保する必要もあるので、そのトレードオフについてはどう  考えたらよいのかという質問や、これまでInternal validityに焦点が当てられ、External validityについては後回しになってきたが、理論をどこまで一般化させることを想定するのかなど、External validityの重要性にも注意を払って研究すべきだと感じるなどといったコメントが寄せられた。

セミナー後は、米国大学大学院の博士課程へ進学を希望する学生を対象に、懇談会が設けられました。江上先生は、参加した学生からの質問(出願準備や、大学院での研究生活について等)に熱心に答えてくださり、数多くの有益なアドバイスをしてくださいました。

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