カルガリー大学准教授ベンジャミン・ウェーリー 氏による講演会 “Toward a Gameic World: New Rules of Engagement from Japanese Video Games” が、2023年6月28日(水)、早稲田大学国際日本学コースの主催、国際日本学拠点の共催により開催された。
本講演は、2023年に出版されたウェーリー氏の著書Toward a Gameic World: New Rules of Engagement from Japanese Video Games (University of Michigan Press, 2023)に基づいて、ゲームを通して提供される体験と現代社会が抱える問題との関係性について論じられた。
ウェーリー氏は、『絶体絶命都市』、『キャサリン』、『メタルギアソリッドV』、『すばらしきこのせかい』といった人気ゲームを例に、日本のゲームがプレーヤーを自己言及的な代替現実に配置し、そこで人生で直面する可能性のある様々な問題に対処する予行演習をさせることで実社会での社会不安やトラウマの解消に取り組んでいると説明した。
また、ウェーリー氏は、近年、現実世界と仮想世界との区別があいまいになりつつあると述べ、ゲームを通した代替現実での予行演習的体験が、プレーヤーにとって今後より有益なものとなる可能性を指摘した。
講演後にはQ&Aセッションが設けられ、ウェーリー氏と21名の参加者との積極的な意見が交わされた。
開催詳細
- 日時:2023年6月28日(水曜日)17:00 – 18:40 (JST)
- 会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館2階231教室
- 講師:ベンジャミン・ウェーリー (カルガリー大学 准教授)
- 使用言語:英語 ※ただし討論は日本語・英語併用
- 参加:学生/教員/一般
- 参加費:無料
- タイムテーブル
17:00~17:10:講演者紹介 ピタルク パウ (早稲田大学、准教授)
17:10~18:05:講演 ベンジャミン・ウェーリー (カルガリー大学、准教授)
18:05~18:40:討論