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海外派遣学生リポート:久保谷善記 ー イギリス・ダラム大学(後編)

先進理工学研究科 修士2年 久保谷 善記 Yoshiki KUBOTANI

  • 派遣期間:2022年1月~7月
  • 派遣先大学:ダラム大学
  • 派遣先国・地域名:イギリス

 

前編からの続き

 

ダラムでの生活について

ダラムは、ロンドンから鉄道で3時間ほどのところに位置するイングランド北部の小さな町です。世界文化遺産にも登録されているダラム大聖堂を有しており、ハリーポッターのロケ地として使用されたことでも有名です。人口はあまり多くありませんが、ダラム大学に通う学生が住んでいるため市中は活気に溢れています。同時に自然豊かな町でもあり、周囲を取り囲む森や平原、丘などでは鳥やリス、キツネやウサギなど数多くの野生動物を見ることができます。

ここからは、そんな美しいダラムの町で私が普段どのような生活を送っていたのかについて、いくつか共有しようと思います。まずは生活の基盤である住居に関してですが、前述の通り私はシェアハウスに住んでいました。シェアメイトの数は私を入れて9人で、その全員がダラム大学の生徒・卒業生でした。年齢は18歳から21歳と皆若く、自分が24歳だと話すと皆「同年代かと思った」とびっくりしていました。確かに、スーパーでエナジードリンクを買う際にも毎回年齢確認をされていました(英国では2019年以降、16歳以下のエナジードリンクの購入が禁止されている)。アジア人は私を含め割と髭を生やさない人が多いため、若くみられやすいのかもしれません。そして、自分のようにダラム大学を卒業したわけでもなければ長期滞在する正規の学生でもない学生が、シェアメイトとして立候補してくることはあまりないことのようでした。これは、ダラム大学が少し特殊なカレッジ制の大学であることが関係しています、ダラム大学では、collegeはuniversityの構成要素ではあるものの授業など教育的な機能は持っておらず、あくまでも生徒同士の交流促進や寮としての機能のみを保持しています。これに伴い、collegeはそれぞれ別の特色や文化を形成しており、クラブなども同じスポーツであってもcollegeごとに別のチームが存在します。このように組織的な側面の強いcollegeですが、生徒は皆入学時にいずれかのcollegeに所属する必要があり、最初の1年間を各collegeの寮で過ごすため、同じcollege内での交友関係が生まれやすくなります。従って、次年度以降に寮を出てシェアハウスをする場合にも、基本的に同じcollege出身の友人同士で家を探すことになるようです。部屋に空きが出た場合は新たなテナントの募集をかけることになりますが、少なくとも、英語を十全に使えない研究課程の学生がネイティブの若い学生たちとシェアハウスに住んでいるという例を、私は自分以外には聞きませんでした。そのため当初はコミュニケーションがうまくいくか不安でしたが、彼らはとても優しく、私の拙い英語もなんとか理解しようと頑張ってくれたので、すぐに打ち解けることができました。

6ヶ月住んでいたシェアハウス

シェアハウスでの生活についてもう少し詳しく書いていこうと思います。まず昼食や夕食の際には、よくシェアメイトと一緒にNetflixで映画やドラマを一緒にみていました。私はイギリスに来るまで映画を普段見るタイプではなかったのですが、彼らに勧められるまま実にさまざまな種類の作品を鑑賞しました。また、海外で日本のアニメはとても有名というのは本当にその通りで、メジャーなものからマイナーなものまで広く知られていました。そのため、映画やドラマの代わりに日本のアニメを見ることも多々ありました。 他にも研究の合間に時間を見つけては、一緒に料理を作ったり、ビーチに行って遊んだり、バレーボールのクラブにお邪魔したりと、本当に色々なことを経験しました。

誕生日を祝ってもらったりもした

シェアメイトはみんな素晴らしい人たちだった

最後に食事についてですが、基本的にはスーパーで買ってきた食材を家で料理するか、外食もしくはフードデリバリーサービスを使うかの2択でした。私はあまり料理は得意ではなかったので、自炊するとなると基本的に全てパスタでした。外食に関しても、中華料理、イタリアン、ファストフードなどさまざまで、選択肢には困りませんでした。ちなみに少し話はそれますが、イギリスでは日本以上のキャッシュレス社会で、6ヶ月間の滞在を通して通貨や紙幣を使用する機会は3回程度しかありませんでした。スーパーからカフェに至るまでクレジットカードやデビットカードによる決済が基本で、最後の方には財布を持ち歩くことも無くなってしまい帰国後にその癖が抜けず苦労するほどでした。イギリス料理については、最も有名なフィッシュアンドチップスも口にしましたし、クランペットと呼ばれるパンケーキも朝食としてよく食べていました。

 

海外派遣を経て今後の目標

6ヶ月間の留学生活は、私の今後のキャリア形成にも大きな影響を与えました。留学前は、海外で生活するということは帰国子女のように英語が完璧に話せる人の特権で、私のようないわゆる純ジャパニーズにとっては夢のまた夢という印象がありました。しかし、実際に現地でネイティブと寝食をともにしたことで、純ジャパニーズであっても、個人の努力次第では海外で生活することは十分可能だということがわかりました。

また、私は修士にて卒業し、来年の4月からは社会人として働き始める予定なのですが、就職後も積極的に海外事業へと関わりたいと思うようになりました。就職活動については実はそれほど時間はかかっておらず、イギリスに留学後に開始し、応募後の面接なども全てリモートで行いました。また、研究に割く時間が減るのは本末転倒なため、志望先をSONYのみに絞った上で、落ちたら博士に進もうという心構えで準備を進めました。結果として幸運にもSONYからの内々定をいただき来春から国内でエンジニアとして働くわけですが、海外研究生活を通して向上させた英語力と専門性を駆使して活躍していきたいと考えています。また、将来的には国内にとどまらず海外支社勤務なども視野に入れたキャリアパスを描いていくつもりです。こうしたグローバルな将来設計を無理なく考えることができるのも、今回の留学経験を経て得た自信が背中を押してくれたからだと強く思います。

 

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